本年、最初のエントリーとなります。
本年もよろしくお願いします。
紅白歌合戦は歌番組として、ショーとして毎年見ているわけですが、
総合的にはいいショーだったと思います。
ミッキーやSTAR WARSのディズニー組、
ちびまる子ちゃんや妖怪ウォッチの他局ものなど、
なりふり構わぬ演出も、
そこそこの上滑りに収まり、
寒くなりがちなお笑い部分も楽しく見られました。
ヨイトマケの唄。田村芽実ですっ。
http://ameblo.jp/angerme-amerika/entry-12112911218.html
5月30日の武道館公演でアンジュルムからの卒業が決まった田村芽実さんは、
美輪明宏さんの「ヨイトマケの唄」に感動されたとお書きになっています。
演劇の世界に進まれる彼女らしい感性ですが、
私もこの日のベスト1は美輪さんだと感じました。
別物なんですよね。
あれは舞台人の歌で、
種類が違うので比較するものでもないのかもしれません。
X-JAPANもよかったですね。
その他、星野源さん、ゲスの極み乙女。
ゴールデンボンバーでは、
毎度のことながら、どうでもいいことが面白かったですけれど、
又吉直樹さんが芸人としての見せ場があったのが嬉しかったです。
"先生然"としたままの審査員で終わってしまうことは、
芸人としては大きなマイナスでしょうから。
なぜNMB48が「365日の紙飛行機」を歌わされるのかと思ったら、
どうしても、"あの演出"がしたかったからだったんですね。
「365日の紙飛行機」は放映中の朝ドラの主題歌、
絶対に外すことは出来ないものの、
前田敦子さんと大島優子さん登場には邪魔になる。
美術的な演出を除けば、
イリュージョンで驚かそうとしていた高橋みなみさんへのサプライズが
一番面白かったと感じています。
そして、残念な点。
紅組トリの松田聖子さんは前回、神田沙也加がご一緒だったからか、
かなり酷い歌になっていて、
それはそれで、彼女の中の「人の親の顔」を感じられたんですけれど、
今回は別の理由で、満足できる歌ではありませんでした。
リズムがおかしかったんですね。
妙に後ろにずれていました。
最初は意図的にずらしている部分もあるかと聞いていたんですが、
よく見ると、イヤーモニターをしていません。
NHKホールぐらいの規模の会場では、
実際の音と反響音との時間差が大きくなってしまいます。
だから、歌手は耳にイヤモニというイヤフォンをする訳ですが、
なぜか彼女はそれをしていませんでした。
彼女ぐらいのキャリアの人が、
それを忘れたのでしょうか?
あり得ないと思います。
観客の声を聞きたいなどの理由で、
それをしないであれば、そのための稽古が必要です。
あれはどういうことだったのか、
プロとして、その姿勢が疑問です。
黒柳徹子さんの司会者としての起用は事前から疑問でした。
可能なのかと思っていましたが、
生放送では気張っておられましたが、
かなり制限があったと思います。
そこまでして、彼女を起用する意味があったのか、
起用したからには、歌手を減らしてでももっと喋ってもらうべきでした。
それが出来ないなら、起用すべきではありません。
もう一つ疑問だったのが、
近藤真彦さんの起用と大トリという扱いです。
これが最大のマイナス点です。
いろいろな歌手が出てもいいと思います。
ただ、それはその年頑張ってきた歌手であるとか、
この時まで頑張り続けてきた歌手であるべきです。
彼はどうだっだでしょうか。
7月にセルフカバーアルバム、12月にシングルを発売していますが、
それらを、より多くの人に聞いてもらおうという
努力があったのかさえ怪しいです。
彼よりも売れた人、
彼よりも歌で頑張っている人、
紅白に出たいと熱望している人は無数にいます。
ただでさえ、以前から紅白はジャニーズだらけという批判があり、
今年はさらに増えて7組が出場しました。
CD販売などの数字から見れば、
売れているのはAKB系列かジャニーズなので、
多いのは当然ともいえますが、
その中に彼を含めるべきでしょうか。
実際の歌は思っていたよりはまともだったものの、
全く楽しむことは出来ませんでした。
どういう経緯で彼が選ばれ、
大トリに据えられたのかはわかりませんが、
NHKは考え違いをしているのではないでしょうか。
出演者が視聴率にプラスの効果を与えないとしても、
その効果は"ゼロ"だと考えてはいないでしょうか。
出場者により、その効果が"マイナス"になることもあるんです。
発表時から、彼の出場は相当嫌われていました。
出場者発表前、曲順発表前には見ようと考えていた人の中に、
彼の出場と大トリが、
その意識を遠ざけさせたという可能性はないでしょうか。
彼自身も、出ないという判断をすべきでした。
ジャニーズのごり押し、そう感じた人も多いでしょう。
この種の嫌悪感を甘く見ては、
今後の芸能生活にも悪影響を及ぼします。
NHKの歌番組は他の曲よりも挑戦的な試みが多いと感じています。
今後も歌番組では、他局よりも期待しています。
今回もその奮闘が見られた紅白でした。
ただ、あれが何かの挑戦で、
それが上手くいかなかったのであれば評価もしますが、
何がしたいのかよくわからない人選では、
興が削がれるというものです。
皆が知っている音楽が激減していて、
テレビを見なくなっている現在、
紅白の制作は今後、さらに厳しくなっていくでしょう。
今回で見なくなった人もいるかと思います。
番組を習慣から外してしまった視聴者を呼び戻すのは困難であるだけに、
人選などはよくよく考えて決定すべきでした。
他がよかっただけに残念です。
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第66回紅白歌合戦感想 ~出場者が視聴者を減らすこともある~
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