1月20日、消費者庁が大幸薬品の「クレベリン」について、
「空間に浮遊するウイルス・菌を除去」と謳うだけの根拠はないとして、
景品表示法違反(優良誤認)で再発防止などを求める措置命令を出しました。
大幸薬品株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について - 消費者庁
何度目だ、という話なんですが、
同社が効果の裏付けとしているデータは、
密閉空間のような、私たちの生活上あり得ない環境で確認されたもので、
無意味か、もしも本当にウイルスを殺せるなら、
人体も無事ではいられない代物であるはずです。
嘆かわしいことに、歯科医院などに置かれていることも珍しくないようで、
歯科医師自身は無意味であることに気付きつつも、
商売上、置いているというケースも多そうです。
このクレベリンにより、大幸薬品の株が急騰し、3倍にまで上昇。
専門家たちが無意味であることを広めたあたりで、急落。
2019年の株価よりも下がってしまいました。
当然、この消費者庁の発表を境に、また急落していますね。
続いて、目出度いのはこちら。
コロナ肺炎にリウマチ薬 厚労省が「トシリズマブ」承認
トシリズマブ、商品名アクテムラは中外製薬の関節リウマチなどに使用するもので、
免疫抑制剤で生物学的製剤。
ようやく、承認されたということです。
既存の薬であり、関節リウマチの薬ではあるものの、
コロナ禍前から他の疾患にも使用されてきました。
新型コロナ感染症では、
自己免疫の暴走ともいえるサイトカインストームが問題ですので、
自己免疫の働きを強く抑え込むこの薬が使用され、
これまでも現場レベルでは使用されてきた薬でもあります。
吉川観方「大和橋の雪晴」
アメリカでN95マスク4億枚が国民に無料配布されるようです。
たぶん、無意味になるでしょう。
テレビなどで海外の映像を見ていますと、
N95らしきマスクを付けている人をちらほら見かけますが、
基本的に普段から着用できるものではありません。
元々、マスクへの忌避感が強い西洋で、
不織布のマスクすら、徹底が難しいお国柄。
N95なんていう日常生活に支障を来すような
息苦しいものを付け続けられるとは思えません。
私たちも、そろそろマスクの不織布を徹底させるべきかと思います。
布マスクやウレタンマスクの効果は不織布よりも低いとされます。
特に昨年、ウレタンマスクがウイルスをより拡散させるという話も出てきていて、
私自身、まだ確信には至らない状態ですが、
感染しない、感染させない効果が、
不織布>布>>ウレタン
なのは間違いありません。
デルタまでは肺でより多く増殖していたウイルスが、
今は喉や鼻で増えやすくなっています。
重症化リスクが下がっている原因でもある一方で、
誰かを感染させる可能性を高める要因の一つになっているのでしょう。
デルタよりもオミクロンのほうが、
よりマスクの重要性が高まっているのも事実です。
ちなみに、N95には及ばないものの、
日常に使用する現実味のあるマスクの規格として、
KF94などがあります。
KF94は新型コロナ患者の診療に対応しているところで、
スタッフに推奨している医療機関もある韓国の規格です。
ただ、偽物が多いのが難点です。
あまりにも安価なのは避けるべきかと思います。
私が使用しているのはこのあたり。
N95はアメリカの規格で、日本はDS2、
ヨーロッパではFFP2、中国にもKN95という規格があり、
カタログ上は同等品という扱いになろうかと思います。
現場では特にN95が優れているとされるも、
普段は着けていられないよね、というお話です。
ただ、息苦しいからといって、排気弁付きのマスクなんて論外で、
仮に外からの侵入を防げたとしても、
自分が感染していた場合、ノーマスクと同じ状態になってしまいます。