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ビーバップ!ハイヒール「今に生きる!ギリシャ神話 ~愛と残酷の物語~」 その1

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先週の番組から。

先週の先生は文壇の大御所・阿刀田高先生でした。




中学生の頃、ギリシャ神話にハマりましたね。
考えてみれば、こちらの方面への興味の入口は、
ここだったのかもしれません。

まずは現代の言葉の中に生きているギリシャ神話。

Nike Swoosh

これは言わずと知れたスポーツブランド、
ナイキのロゴです。
このロゴはルーブル美術館にある
この像の翼をデザイン化したものだと言われています。

サモトラケのニケ - ルーヴル美術館

ローマ神話ではウィクトーリアと呼ばれるこの女神は、
勝利の女神。
そして、ギリシャ神話でこの女神は、
ニケと呼ばれています。
NIKEです。




パトカーのサイレン。
これはこの女から。

Lord Frederick Leighton - The Fisherman and the Siren

女といっても人間ではありません。
ギリシャ神話では上半身が人間の女性で、
下半身が鳥の姿をしているとされている海の怪物です。
その他、人間の美しい女の姿だという描写もあったりします。
姉妹で描かれることもあります。
英雄・オデュッセウスは故郷への帰途の船上、
この海域での恐ろしい話を聞きます。
ここの岩礁にあらわれるセイレーンの歌声は、
この世の物とは思えないほど美しく、
それに魅了された船乗りは、
理性を失い、遭難してしまうというのです。
オデュッセウスは船乗りたちに蝋での耳栓をさせます。
そして、自身を帆柱にくくりつけさせます。
自分だけ、その歌声を聞こうというのです。
歌声が聞こえてきました。
船乗りたちは耳栓のおかげで何ともありませんが、
帆柱のオデュッセウスは暴れ始めました。

John William Waterhouse - Odysseus and the Sirens in the Odyssey

今にも縄をふりほどこうとしています。
慌てて帆柱に縛り直す船乗りたち。
オデュッセウスは船を止めろと叫んでいます。
それに構わず、船足を速め、
ついに歌声が聞こえなくなり、船は危険な海域を脱しました。
歌声で魅了できなかったことに、
この女は自尊心を傷つけられ、
海に身を投げて命を終わらせたといいます。
この女の名前がセイレーン。
サイレンの語源です。


Pan ギリシャ切手


この切手に描かれている神はパーン。
羊飼いと羊の群れを監視しています。
牧畜では、突然前触れもなく、
家畜たちが騒ぎ出し、逃走することがありました。
なぜかはわからないながら、
古代ギリシャ人は、その原因をパーンにあると考えます。
パーンに関係するもの、
パーン=Pan、それに"関係するもの"のicをつけて、
「Panic」という言葉が生まれました。


…続きます。





ねてしてタペ



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