所さんの目がテン！ 「冬の食べ物の科学」 その2 ショウガ～冷え性対策に効果はあるのか？～

コラーゲン ～無意味？ 意外な結果に驚き～
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11089394368.html

の続きです。


冷え性、特に女性には多いですよね。
体を温める効果があるということで、

このようなものも売られています。
ショウガは本当に体を温めるのでしょうか？

まず、女性被験者には何も入っていない60℃のお湯、
200mlを1分間で飲んでもらいます。

そして、彼女の手をサーモグラフィーで撮影し続け、
体表面温度の変化を観察します。

3分後になりますと、お湯を飲んだ事により、
彼女は指先まで温かさを感じているようです。



お湯を飲んだ直後は、
まだ手が冷えているため、
手と指が確認出来ませんが、
3分後にはそれらが温まっているのが確認出来ます。

その後も観察を続け、10分後も温かさが続くことがわかりました。

お湯の効果を確認したところで、
2時間の休憩。

次はショウガ3個分をすり下ろし、
50mlのショウガエキスを抽出、
これをお湯ではなく、水に混ぜます。
お湯に混ぜなかったのは、ショウガのみの効果を確認するため。



これが3分後の温度ですが…
開始時とほとんど変化は見られません。
彼女も変化はないと答えています。
その後も観察を続けますが、10分経っても変化は見られず。



諦めずに実験を続けていると、
13分が過ぎた頃、被験者から声が上がりました。

ん～、だいぶ、だいぶ温まってきました



わずかに手指が確認出来るようになりました。



18分後になりますと、指先が赤くなっているのがわかります。
ショウガは確かに、体を温めるようです。
そして、お湯との比較です。



お湯を飲んだ場合、すぐに温まるのに対し、
ショウガ水では変化が見られません。
しかし、時間が経つにつれ、ショウガ水のほうにも変化が見られます。
双方温度変化をしますが、お湯のほうは徐々に冷めていき、
対してショウガ水のほうは、温かさを継続しています。


日本大学医学部・矢久保修嗣准教授によりますと、

ショウガにはショウガオールという身体を温める成分が含まれています。
ショウガオールは消化管から吸収されることで、
代謝を高め、身体の中からゆっくりと温まっていきます

これはショウガ水での実験でしたが、
もしも一般的に行われているように、
ショウガ湯だったとすれば、
その効果はより高いものとなったはずです。
ショウガが加熱されると、ショウガオールが増えるので、
より身体を温めることが出来ます。
下のグラフはお湯とショウガ水、ショウガ湯での実験データです。


(ただし、このショウガの量は味としては問題ですが)

以上、ショウガには確かに体を温める効果があることが確認出来ました。