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次長課長・河本準一さんの騒動に対する数々の違和感

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先にお書きしておきます。
考えがまとまっていません。
どうにも気持ちが悪いです。


この問題が最初に聞こえてきた時に、
私がまず思ったのは、

芸人なのに笑いにならん問題を

というものでした。

適切ではない生活保護の受給があり、
それを放置していたのは、紛れもなく河本さんの責任で、
その責任を問われるようなことになると、
笑いには出来ないだろうということが心配でした。

記者会見が行われ、自らの責任を認められ、
受けていた生活保護費を返納する意向を示されました。

それで彼の行いの全てに対し、
納得出来るという訳ではないんですが、
一定の理解はしたつもりです。
とはいえ、収まりを見せないこの問題に対し、
違和感を覚える訳です。


複雑なのは、この問題で実名を出して批判、
追及する姿勢を見せていたのが、
片山さつき参議院議員だという点ですね。

彼女も適切ではなかったと私は思います。
少なくとも、違法ではないとされるこの問題で、
彼のお母様が生活保護を受けているなんていう、
最大限保護されなければならないプライバシーを、
国会議員が公にしてしまいました。
河本さんが公人、またはそれに準ずる立場で、
その受給が適切ではなく、
また、彼女が名前を出さなくても、
河本さんの名前は出ていたにしても。

…とはいえ、片山参議院議員が叩かれるのも、
何か違和感があるんですよねえ。


藝人をいじめて愉しセレブ議員
https://twitter.com/Kitsch_Matsuo/status/205884490877370368

松尾貴史さんの川柳Tweetですけれど…
何かが違うんですよね。

この問題はそういうところに焦点が当たるべきではなく、
この生活保護制度自体の不備について、
皆が考えるべきなのではないかと思います。

社会正義として考えれば、
片山議員もそのための導火線として、
河本さんの名前を出したのかもしれません。
サンクチュアリの如きこの問題に手を付けようとすると、
有象無象の謎の団体が全力を挙げて抵抗するでしょうから。
ただ、そのための手段がベストではなかったと考えます。
社会正義を為すためだとしても、
もしも、河本さんがこれで収入を失うようなことにでもなれば、
彼の力ならばないとは思いますが、
万が一、彼自身の精神に問題が生じ、
客前に出られないような事態にでもなれば、
問題は彼のお母様の受給云々ではなくなります。
たしか、彼には奥様とお二人のお子さんがいらっしゃると思いますが、
その扶養が困難になるような事にでもなってしまえば、
彼自身も生活保護を受けなければならなくなります。

今回は「不正受給」ではないとのことですが、
不正時給は現実に多数行われているはずで、
そういう人に生活保護費が行かないような、
また、差し止めることが出来るようなシステムが必要なんですよね。

制度を変えるのであれば、
今回の河本さんのケースでは(少なくともここ5~6年のぶんは)、
受けられないようにしておかなくてはなりません。

ただ、そのためには、
扶養義務のある人の収入を把握する必要が生まれる訳ですが、
そのための手段が思いつきません。


生活保護制度は、生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としています。
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/seikatuhogo/index.html

厚生労働省のページには、
生活保護制度について、このように書かれています。

その主旨から考えますと、
完全に労働能力がなく困窮している人は別にして、
労働が可能な人が困窮している場合においては、
自立するための資金でなくてはならない訳です。

現場からはケースワーカーの人手不足が聞かれ、
不正や不適切な受給を停止するためには、
この部分を見直さなくてはなりませんし、
いずれは生活保護受給を脱して、
自立出来るようなシステムも必要です。
また、昨今言われるワーキングプア状態では、
働かずに生活保護を受けたほうが生活が楽になるという
現代の日本社会の歪みにも問題があります。

この騒がしさが、
特定の個人の話題ではなく、
制度の問題の方へと向かってくれることを願います。
この二人を叩いたところで、
何も生まれるはずはありませんから。


ねてしてタペ




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