ダーウィンが来た！生きもの新伝説ハシビロコウコワモテの秘密 [別動画付き]

ダーウィンが来た！生きもの新伝説ハシビロコウコワモテの秘密

今回の主役です。

目元ドアップ、
動物界に目力選手権があれば金メダルです。

妙に人気のあるハシビロコウ。

顔全体はこんな感じです。

ハシビロコウは大きな鳥で、

ダーウィンが来た！生きもの新伝説ハシビロコウコワモテの秘密

頭までの高さは130cmほど。
小学3年生の背丈ぐらいあり、

その翼長は2mにもなります。
また、ハシビロコウの外見で目立つのは、
その巨大なクチバシ。
日本語のハシビロコウは「嘴広鸛」と書きます。
(ただし、コウノトリよりもペリカンに近いとされる)
クチバシの広いコウノトリという意味で、
英語での「shoebill」は「shoe=靴」「bill=クチバシ」、

ダーウィンが来た！生きもの新伝説ハシビロコウコワモテの秘密

靴のようなクチバシからそのように呼ばれています。
そして、「Balaeniceps rex」はラテン語の学名ですが、
これはクジラ頭の王様という意味らしいです。

今回はビクトリア湖のハシビロコウです。

湿地のハシビロコウ。

ダーウィンが来た！生きもの新伝説ハシビロコウコワモテの秘密

こんな感じです。
静止画ですが、動画でもたいして変わらないでしょう。
この姿勢のまま、何時間も微動だにしません。
番組では動かないまま日が暮れて、
5時間もの間、動きませんでした。

これが彼らの狩りのスタイルなんです。
ただじっと、水面を見続けて動かないのが、
ハシビロコウ流の狩りなんですね。

彼らが狙うのは、
現地でマンバと呼ばれている全長1mにもなる

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こんな魚です。

少しでも動けば悟られてしまうため、
ハシビロコウはじっと動かない訳ですが、
1匹捕まえるのに、こんなに時間をかけるというのは、
効率が悪くないのでしょうか？

なぜ、彼らがここの水面を見ているかといえば、
それは、

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この気泡を見つけたためでした。

この近くにマンバがいるんです。
マンバは魚類では珍しく肺を持つ肺魚です。
鰓呼吸の他に肺でも呼吸するんですが、
体の構造上、鰓呼吸だけでは酸素が足りず、
どうしても数時間に1回、水面に出て空気を吸わねばなりません。
その時、この気泡が出来、
それを目印に次の息継ぎの時を狙っています。
マンバは縄張り意識が高いといわれていて、
あまり大きく移動しないため、
ここで待っていれば、
いずれマンバが水面近くに出てくるという訳なのでした。

マンバを見つければ巨体に似合わぬ素早さで飛びかかり、
捕らえます。その素早さは水面に変化があってから約2秒。
1日仕事の狩りをするぶんだけのエネルギーが得られるマンバなんですけれど、
そのぶん、逃げられてはなりません。
そのため、捕らえたマンバを逃がさないための

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鉤がクチバシについています。
そして食べたら食べたで消化が大変らしく、
1日に消費するエネルギーの30％は、
このマンバを消化するために使用されるようです。

基本的にハシビロコウは単独生活ですが、
2羽で暮らす時があるとすれば、
それは繁殖のためということになります。

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生まれる卵は多くて3個、
30日ほどで10cmほどのヒナが孵ります。

親鳥は大きいので襲われることは少ないでしょうが、
ヒナにとってはタカやトカゲが天敵となります。
これら天敵からつきっきりでヒナを守り、
そして、赤道直下の高温から守るのも親の務めです。
巨大なクチバシで水を汲み、
その水をヒナにかけます。
ヒナの食事は親がクチバシで細かくした魚。
子育てでも役立つクチバシなのでした。

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これぐらいの若鳥になると、
もう少しで巣立ちですがまだ首の羽毛が茶色いままで、
これから自分で狩りをしなければならなくなります。
頭から水に飛び込みますが、
やはり、最初はなかなか上手くいかないようで、
ただ魚を逃げ散らしているだけの若鳥なのでした。

今回もなかなかいい動画がありませんでしたが、
外見も生態もユニークなので記事にしてみました。
出来れば自然界の動画があればいいですけれど。
特にハシビロコウは飼育下では、
比較的活発らしいんですよね。

なお、ハシビロコウは滅多に鳴きませんが、
そのかわり、クチバシを鳴らすクラッタリングを行います。

この動画ではそのクラッタリングを見ることが出来ます。