「体罰はうっぷん晴らしとしか思えない」飾磨工業高・柔道部 三輪光監督

今まで、何度か大阪市立桜宮高校の事件について
私の考えをお書きしてきました。
今夜もその話題です。

26日の産経夕刊を読んでいて、
どこかでお見かけしたような気がするお写真を見つけました。
それが兵庫県飾磨工業高校柔道部の三輪監督でした。

14日の「さんま・玉緒のお年玉！あんたの夢をかなえたろかSP」に
出ておられたんですね。
一般人のそれぞれが語る"夢"を番組が叶えようというもの。
三輪監督のその夢が採用となっていたんです。



怖そうな先生です。

その強面の先生が語る夢が



甘い物の食べ歩き

でした。
非常に面白い取り合わせで、
この番組らしいビデオなんですけれど、
私は単純に笑えずにいたんですね。
桜宮高校と比べて、どうなんだろうかと。
事件があったばかりでしたから。

この食べ歩きの夢は先生ご本人により、

究極の一品を食べたい

に変更され、それがどのような物であるのか、
先生は考えることになります。
しかし、イメージが湧かない彼は柔道部員に、

わしをイメージして一品描いてこい

と命じます。

ここで私は安心して笑えるようになりました。



部員たちのアイディアを誉めつつ、
問題点を挙げつつ、それを柔道に絡めての説教もありました。

そして、彼が求めたのが自身の座右の銘でもある

てっぺん

で、柔道でもスイーツでもてっぺんを極めたいということでした。

当日は43名の部員を引き連れて現場へ。



この「てっぺん」と命名されたスイーツを実食しようとすると、
背後の部員たちから歓声が。
頂点に乗せられているパフェを食べ始めたところで、
部員たちの番となりました。



10分で完食となってしまいました。



どうやら、これまでにも何度かテレビで取り上げられた
有名な先生のようですね。

飾磨工業高校は全日制と定時制があり、
柔道部には両方の部員が在籍しています。
先生は「てっぺん」に対しての思いがあります。

てっぺんにしか見えない景色がある。みんなでそれを見に行こう

彼が部員たちにそう言うのは、
部活動が生活指導の意味も大きいと捉え、
非行に走りかけた部員もいるこの柔道部で

一生懸命という言葉を置き忘れた子供が、必死にやることを覚えるのは、よほどの刺激を持ったときだ

として、部員たちの目標とするためのようです。
そのために365日無休の部活動があり、
それは2008年に全国大会の男子団体で初優勝として実を結び、
以後、公式戦79連勝で記録を更新中です。

勝ちにこだわる。

現在、桜宮高校の事件では、
勝利至上主義にも問題があったのではないかと言われています。

三輪先生は連勝記録のその中で、

いつかは負けると子供に教え、力不足を一緒に受け止めるのも教育

だとお考えのようです。

生徒は言葉で十分理解できるはず。体罰は顧問のうっぷん晴らしとしか思えない

それが三輪先生の考え。

彼が生徒に手を上げることはなく、
その指導では、原因と理由、そしてその改善方法が示されます。

あの時の番組で見せた柔道場での厳しい顔で、
大きな声で怒鳴りながらも、
腕や足をかばうような仕草を見せた生徒は見逃さず、
けがの有無などを確認します。

一人一人に合わせた自尊心を育てる指導

それは言葉によってなされ、

生徒が失敗し、叱られる覚悟をしているときに叱らないのは、生徒と向き合っていないことになる

ともお考えであるようです。

生徒の変化に気付くこと、
それも指導者には求められる要件であるようです。



名将はどう考える？（２）「体罰、顧問のうっぷん晴らし」飾磨工業高・柔道部、三輪光監督
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130126/waf13012612320016-n1.htm