寒い日が続きます。
日本は一度緩むものの、
また強い寒気に襲われるという予報でした。
寒い日の街で観察していると、
寒いこの時期特有の行動をしている人が目に着きます。
番組ではそれらの行動の中で、
どれが一番よく体を温めるかを検証していました。
実験したのは、
・両腕をさする
・息で手を温める
・足を動かす
の3つ。
気温6℃の人工スキー場に、
トレーナーと薄手のパンツのみの6人を集め、
最初に裸の状態をサーモグラフィーで撮影しておき、
服を着た後で2分間その行動をしてもらいます。
そして、再び服を脱いでもらった時のサーモグラフィーがこれです。
両腕をさする
息で手を温める
足を動かす
「足を動かす」では、事前にはあまり見られなかった
上半身が白く写っている部分が増え、
体表面温度が上昇していることがわかります。
逆に一番効果が薄く、体表面温度が低下したのが
「両腕をさする」でした。
なぜ、足を動かすことが一番効果的だったのでしょうか?
私たちの熱は筋肉を動かすことにより生み出されています。
全身の筋肉のうち、約70%は下半身にありますので、
そこを運動されることで効率よく発熱できるという訳なのでした。
足、特にふくらはぎは「第2の心臓」とも言われていて、
足で温められた血液が全身を巡ることになります。
なお、番組ではよりよく温まるための運動を紹介。
踵を上げ地面に着かないように
細かく動かすのが効率的だとされていました。
次は懐炉。
冬の定番の使い捨て懐炉がもし1枚しかなかったとすれば、
どこに貼るのが一番温まるでしょうか?
街で20人に尋ねた結果がこちら。
・腰 10人
・背中 5人
・お腹 4人
・足の裏 1人
腰が多く、同じ背面でも肩胛骨のあたりが続きます。
実験で確かめます。
実験では6つの場所に懐炉を貼って(低温火傷予防に布を挟みます)、
30分間座り続けた後に確認です。
室温は9℃に設定。
服装はトレーナーにパンツです。
腰
これを見ると、正面からはほとんど変化が確認出来ません。
背面ではもちろん腰は温まっていて、
やや背骨に沿う形で赤い部分が見られます。
背中
これも懐炉があった場所には熱を感じられますが、
大きな効果が全身に及ぶことはないようです。
お腹
正面側は懐炉の部分だけでなく、
赤い部分が大きく広がっていることがわかります。
背面側も正面ほどではないものの、
赤い部分が増えています。
首
これも背中と同じで貼った部分と
少し背筋が温まったぐらい。
脇の下
これには効果が見られました。
しかし、被験者からこれでは歩きづらいという指摘が。
足の裏
これは脚部だけでなく、
全身がよく温められています。
この足の裏の結果には実験監修の先生も驚き。
以上の結果から、懐炉を貼るべきなのは
「お腹」と「足の裏」ということがわかりました。
では、どちらがよりよいのか。
事前に測っていた舌下の体温から、
深部体温においては、
わずかにお腹が効果的であるとされました。
以上、
懐炉はお腹に
が結論となります。
ただし、女性に多く見られるような、
冷え性の場合は足の裏もよいとのこと。
なぜ、お腹と足の裏に好結果が出たのかについては、
お腹には静脈が多数通っていて、
そして、足の裏にも太い静脈があるため、
ここで温められた大量の血液が全身を巡ったためと考えられます。
また、多数の人がよいとしていた腰で効果が薄かったのは、
そこに太い血管はあまりなく、
そして、腰は普段から低温傾向にあるため、
貼った時に温かく感じるという感覚の問題であるようです。
次は何もない時に温まる方法を考えます。
一つは最初に挙げた脚の運動ですが、
これも状況により不可能な時があります。
そんな運動が出来ない時でも、
温かくなれるというのです。
その方法を教えて下さるのが
東京厚生年金病院耳鼻咽喉科の石井正則部長です。
頭でイメージするんです。
温かいものをイメージすれば、
体温は上がり、寒い物をイメージすれば
体温は下がります。
これは嘘ではないんですね。
非常に効果的なんです。
とのこと。
たとえば、音楽を聞くだけでも、
効果があるんだとか。
実験には男女2名ずつが参加。
室温22℃の暑くも寒くもないように設定し、
温度変化が現れやすい手のひらの表面温度と、
人差し指に付けた温度計で測定することとします。
被験者たちにはアイマスクをしてもら、
聞いてもらう曲は夏の曲
TUBEの「あー夏休み」
です。
このように、確かに体表面温度が上昇しました。
音楽の効果に加えて、
この彼は真夏の江ノ島をイメージしていたようです。
他の3人全員で同様の変化が確認され、
音楽やイメージが体温に影響を与えることがわかりました。
この後、番組では石川さゆりさんの「津軽海峡・冬景色」で、
体表面温度が下がるかを確認。
4人中3人で期待通りの結果となりましたが、
1人は逆に上昇。
どうやら、その彼はこの曲がカラオケの定番らしく、
その時の楽しいイメージが頭の中に浮かんできていたようで、
そのため、体温が上昇したようです。
このように、イメージが自律神経を働かせ、
表面温度が変化することがわかりました。
自律神経のうち、交感神経は「寒い」「嫌い」などの
ストレスに反応。体表面付近の血管を収縮させます。
血流が悪くなるために、体表面温度が下がります。
逆に「温かい」「好き」など、
リラックスで反応する副交感神経は、
体表面付近の血管を拡張させ、
体表面温度が上昇することとなります。
似たような話は
所さんの目がテン! エコ研究所第7弾 節電にまけない暑さ対策編 ~辛いもの・緑のカーテン・風鈴~
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11295335050.html
夏にこちらでもお書きしましたね。
温泉に入るイメージ、
鍋を突いているイメージなどをしてみては、
というお話でした。
↧
所さんの目がテン! 「素早く体を温めるポッカポカ大作戦」 ~カイロはどこに貼りますか?~
↧