西武グループが筆頭株主である米サーベラスのTOBに対し、
反対を表明したそうですね。
加えて、サーベラスが求める3人の役員就任も反対の模様です。
西武HD後藤高志社長は
サーベラスが上場に非協力的な態度を取るようになった
と述べ、TOBは
早期の再上場を阻害する
とのこと。
昨年の終わり頃に、両者の関係が
きな臭くなっているという報道を読みましたけれど、
ここまで不仲だったとは。
ということは敵対的TOBなんですね。
もう既にこういう社会になってしまっているのでしょうか?
株の価値、企業の価値が最優先され、
この場合沿線住民などの利用者や
従業員の事は二の次ということに。
サーベラスが不採算路線を廃止、
埼玉西武ライオンズの売却などを要求されたと、
後藤社長は述べていて、
逆にサーベラスはそれを否定しているなんていう報道もあるんですが。
利益の追求を最優先にしてはいけない分野、
競争を前提とするべきではない分野もあるんですよね。
サーベラスは西武の価値を上げることを求め、
不採算路線の扱いがどうなるかはわかりませんが、
西武の資産価値を高めようと思えば、
採算の取れていない事業は切るに限ります。
サーベラスが求める役員を送り込むことが出来たなら、
そういった路線、事業が継続されるかは、
サーベラスの胸三寸次第のみということになります。
厭な世の中ですねえ。
TPPに加盟した場合、直接は関係なくても、
こういう問題はさらに増えるんでしょうね。
物、人、サービス、お金の流通の障壁を取り払おうというのですから、
何よりも利益の追求が大切で、
国際的に投資の対象として
魅力的な企業でなくてはならなくなります。
そのためには不採算事業はどんどん切り捨てて、
従業員や利用者ではなく、
投資家の顔色が優先されることに。
その顔色次第で起きることになる変革は、
運が良ければ私たちに無関係なもので、
運が悪ければ私たちが不利益を被ることになります。
繰り返しますけれど、
利益の追求を最優先にしてはいけない分野、
競争を前提とするべきではない分野があるということを、
少なくとも日本国民だけは、
共通の認識として欲しいものですが、
竹中平蔵教授を有り難がっているようでは…
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西武HD・米サーベラス・グループ問題
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