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ダーウィンが来た!「クジャク 美しさの秘密に迫る!」 ~メスのオス選びの基準は?~ その2

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http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11566607215.html

こちらからの続きです。


目玉模様が多い方がメスにモテる、
つまり、飾り羽の枚数が多いオスを
メスは選んでいる、という話でした。
本当にそうなのでしょうか?

インドクジャクのモテオス、
エクの縄張りに別のオス、ティンが入り込んできました。
お互い、鳴き声で牽制し合いますが、
両者の距離を縮めていきます。



エクが飾り羽を広げました。
体を大きく見せる威嚇目的の行動です。
求愛の時とは違い、体を震わせて
目玉模様を整えようとはしません。
それでも、出て行かないティンにエクは飛び蹴り。
ティンはそれをかわしますが、
エクは攻撃を止めません。
彼の執拗な攻撃にエクは遠くへ去って行きました。

離れたところでティンは鳴き声を上げて、



飾り羽を広げます。
ティンの目玉模様も数えてみます。
なんと144個もありました。
モテオスのエクは136個でしたので、
ティンもモテそうです。
そこへメスが現れました。
しかし、あまりメスは彼に興味がないようです。
チラ見せ作戦をしてもみますが、
メスはそのまま去って行ってしまいました。

メスは単純に目玉模様の数が多いオスを選んでいる訳ではない

2011年にカナダ人研究者から
それが明らかにされました。



目玉模様とモテ度をグラフで見ますと、



ここに境界線を見つけることが出来ます。
ここよりも目玉模様の少ないオスには
ほとんどチャンスはないようです。



そして、ここよりも数が多いオスには
交尾の成功回数が多くなっているオスがいて、
たしかに目玉模様の数が多いオスがよくモテているようですが、
反面、そんなにモテていないオスもいるようです。

まずメスは目玉模様の少ないオスは選ばない傾向にあるようです。
しかし、一定以上の数の目玉模様がある場合には、
必ずしもより数が多いほうが選ばれるとは限らないことがわかります。



それでは時に目玉模様の数よりも
優先される選択基準とは何なのでしょうか?

鳴き声

東京大学進化認知科学研究センターの高橋麻理子さんは、
その可能性を指摘します。
彼女は繁殖期にはオスがよく鳴くことに着目し、
モテているオス程、より多く鳴いていることに気付きました。

目玉模様136個のモテオスのエクと、
目玉模様144個のモテないオスのティンで見てみます。
両者が遭遇する直前から以後の映像で確認しますと、

エク 17回
ティン 7回


と大きな差が見られました。
男性ホルモンの働きが活発であるオスは、
よりよく鳴くことがわかっています。
メスは声で、オスの男らしさを見ているのでしょうか。

クジャクのメスが代々
目玉模様の数が多いオスを選んできたとすれば、
現在はそれが繰り返されて生まれた子孫ばかり。
オスの美しさは磨かれていき、
個体ごとの差は小さくなっていくことでしょう。
そこで、新たな基準「鳴き声」が加わった、
そのように考えることも出来ます。

いずれにせよ、正確なところは知る由もありません。
繰り返しになりますが、
メスクジャクに尋ねてみることも出来ず、
それが出来たところで、
メスクジャクがそれを認識しているかは不明なのですから。


あと、一時期

シンメトリー

が数よりも優先されているという話もありました。
目玉模様の数が多くても、
左右対称の度合いが高くないとモテないのだと。
これは免疫力からの着目だったと思いますが、
おそらく、性ホルモンの働きがよい場合も、
シンメトリーになる傾向があり、
目玉模様の数にも関わってくるのでしょう。







ねてしてタペ






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