15日の朝刊に任天堂がらみの記事が3つほどありましたので、
ファミリーコンピュータ発売までの歴史などを。
元々任天堂は花札・トランプなどのカードを製造販売する企業でした。
後にボードゲームなどを製造するようになりますが
トランプなどの売れ行き不振に。
そんな中、故横井軍平氏のアイディアで発売された
ウルトラハンド
が大ヒット。
そして光線銃のヒットから本格的に
エレクトロニクス技術を用いた玩具の開発が始まります。
アメリカでは老舗玩具メーカーも
ビデオゲーム分野に乗り出していて任天堂も1977年、
テレビゲーム15
を発売します。
これは家庭のテレビに接続して使用し、
既にアタリが発売していたPONタイプのような
卓球に似た15のゲームを
スイッチによって選択して遊ぶものでした。
こうして本格的にビデオゲームの世界に参入した任天堂は、
1980年、携帯型液晶ゲーム機、
ゲーム&ウオッチ
を発売すると、これが大ヒット。
翌年にはアーケードゲームとして
ドンキーコング
を発売します。
そして、ゲーム&ウオッチで大成功を収めて得た利益で開発されるのが
ファミリーコンピュータ
でした。
これは家庭用テレビに接続して使用する点は
テレビゲーム15などと同様ですが、
ゲームのプログラム部分をロムカセットとに担わせ、
これを交換することで様々なゲームが遊べるという点でした。
また、ドンキーコングなどのアーケードゲームを家庭でという点も、
セールスポイントとしようとしていました。
1983年7月15日に発売されたファミリーコンピュータは
ファミコン
の通称で大ヒットし、
それは任天堂のみならず、
後の全世界の全てのビデオゲーム機に
影響を与える存在となりました。
現在、Wii U、Wiiやニンテンドー3DSで、
当時のゲームソフトを
配信サービスの形でプレイできるようになっています。
そのことについて、ファミリーコンピュータの開発責任者、
上村雅之さんは「いいことだと思います」と、
評価されています。
そして、
なんで保存するんだと思います?
と問いかけられてもいます。
インダス文明の遺跡から、
遊び道具のようなものが発掘されても、
実際の遊び方はわからないんですよね。
ところがビデオゲームは
その遊び方をパッケージしちゃったんです。
だから、どう遊んだのかもわかるし、
敵が出るタイミングなどで、
どのような感情で遊んでいたかも推測が可能になる。
遊びの文化って、非常に深いですから、
それをパッケージ化して、うまく後世に伝えることが出来れば、
遊びの歴史では初めての出来事になる。
それを作った人の感覚まで残っているわけですから、
ゲーム史にとっても
貴重な存在になるのではないかなと思っています。
2年続けて大幅赤字が続いている任天堂で、
なかなか明るい話が聞かれないんですけれど、
もう一度、ビデオゲームの他では味わうことの出来ない楽しさを
また見せてくれればと期待しています。
なお、上村さんによれば、
プレイヤー2用のコントローラにあるマイクは、
カラオケを想定して設けられたものらしいです。
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1983年7月15日のファミリーコンピュータ発売から30年
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