今夜は録画して、見たつもりになっていた
先月10日の番組から。
関西テレビ制作の関西ローカルでしょうか。
ネットのウソを見抜け!
得するクイズ番組
となっています。
インターネット上の情報は玉石混交。
既存のメディアでは知ることが出来ない情報がある反面、
デマも多数あります。
この番組では、まずこんな言葉で検索しています。
ワサビ 鼻がツーン
この番組はその解消法として検索結果に出てきたものの中から、
真実(ひつじ)とウソ(オオカミ)を
クイズ形式で見分けようというもの。
ワサビで鼻がツーンときた時は
マヨネーズをなめると瞬時におさまる
という情報が得られたようです。次は、
炭酸飲料 泡が噴射
での検索結果。
振ってしまった炭酸飲料は
頬にあて一定時間声を出すと吹き出さない
次はタマネギを切る時の問題。
玉ねぎ 辛い
では、
玉ねぎを切るときの辛さを防ぐには
水泳ゴーグルをつけるとよい
が得られました。
A. ワサビで鼻がツーンときた時は
マヨネーズをなめると瞬時におさまる
B. 振ってしまった炭酸飲料は
頬にあて一定時間声を出すと吹き出さない
C. 玉ねぎを切るときの辛さを防ぐには
水泳ゴーグルをつけるとよい
この中にウソが1つ混ざっています。
どれがウソでどれがホントでしょうか?
まずは
A. ワサビで鼻がツーンときた時は
マヨネーズをなめると瞬時におさまる
から。ビデオは街頭での実験から始まりましたが、
たしかに辛味は消えているように見えます。
ワサビの辛味成分はアリル化合物という物質で、
これは油に溶けやすい性質があります。
そのアリル化合物がマヨネーズの油に溶けるために、
マヨネーズを舐めると直ちに辛味が消えるとのこと。
次は、
C. 玉ねぎを切るときの辛さを防ぐには
水泳ゴーグルをつけるとよい
これは3人の被験者で実験。
ゴーグルを着けても3人は苦しんでいます。
「鼻が痛い」と口を揃えました。
玉ねぎによる刺激は硫化アリルによるもの。
玉ねぎを切って空気中に放散される硫化アリルは、
目だけを防いでも鼻から吸い込まれるために、
ゴーグルを着けただけでは、
防ぐことは出来ないのでした。
なお、番組では玉ねぎによる涙を軽減する方法として、
梅干しを口に入れつつ、
あるいはガムを噛みつつというものが提案されました。
実験では効果ありのように見えましたが、
これは唾液腺から多く水分を出していれば、
涙腺の機能が弱くなることに着目したもののようです。
ということで、
B. 振ってしまった炭酸飲料は
頬にあて一定時間声を出すと吹き出さない
はホント。
落下する、振ってしまったなどした炭酸飲料は、
液体の中の二酸化炭素が大きな気泡になろうとしています。
この時に、弱い刺激を与えると、
二酸化炭素はまた液体の中に溶け込もうとします。
そのために、ペットボトルなどを頬に当てて、
30秒間(大きめの声で)声を出し続けた後、
開栓しても吹き出させずに済むようです。
番組中の実験では全て成功していました。
ただ、頬とはいうものの、
ビデオで見る限りではそれよりも下、
顎、エラの下、首の横あたりがいいのかもしれません。
以上が第1問目。
第2問目はこちら。
A. 飲酒の前に牛乳を飲むと悪酔いしにくい
B. 貧乏ゆすりで脚のむくみがとれる
C. 衣類にリンスを霧吹きで吹きかけることで静電気が防げる
これもウソが一つ混ざっています。
1問目同様、一度は見たこと、
聞いたことのある情報だと思うんですが、
この中にはホントは2つしか含まれていません。
まずは
B. 貧乏ゆすりで脚のむくみがとれる
から。女性2人で実験です。
彼女たちのふくらはぎの周囲を計測、
一般的な事務作業8時間とともに、
貧乏ゆすりをしてもらいます。
ただし、貧乏ゆすりは右脚のみ。
貧乏ゆすりをしない左脚と対照するためです。
8時間後、それぞれの左脚のふくらはぎを測定。
33.6cm → 34.1cm
30.7cm → 31.1cm
このように0.5cm、0.4cm太くなっていました。
次に右脚を測定します。
34.8cm → 33.9cm
30.7cm → 30.2cm
貧乏ゆすりをした右脚は
0.9cm、0.5cm細くなっていました。
脚のむくみは流れの悪くなった血液から水分が漏れ出し、
皮膚の下にたまることで起こります。
これは運動が行われていないために起こるので、
貧乏ゆすりでも何でも脚を動かせば、
血流が良くなりむくみがとれるのでした。
番組とは関係ありませんが、
貧乏ゆすりについては悪い話は聞きませんよね。
むくみと同じ理窟で、セルライトがつきにくくなるとされ、
肺塞栓症(エコノミークラス症候群)も防げますし、
一定のリズムを刻むことで平常心を保つ効果があるとも。
冷え性にもいいのでしょう。
A. 飲酒の前に牛乳を飲むと悪酔いしにくい
次はこちら。
胃に牛乳による膜を張ることで、
悪酔いしにくくなるというものです。
牛乳を飲めば、膜のようなものが張られることはあり得るようです。
ただし、問題は牛乳の分子とアルコールの分子の大きさにあります。
喩えて言うならば、牛乳によって胃粘膜に張られた膜は、
石を並べたようなもの。
対するアルコールは極めて小さい分子であるため、
いくら牛乳による膜があったとしても、
隙間から胃壁にアルコールが届いてしまい、
アルコールは吸収されてしまいます。
いくら石を並べても、水が入ってくれば、
それを防ぐことは出来ません。
ということで、これはウソ。
もしも牛乳に酔いにくさが期待できるとすれば、
理由は別にあると考えられます。
牛乳ではなくても、水でも何かの食べ物でも、
胃の中に入っていたとすれば、
そこにアルコールが入っても、
多少は薄まることになりますので、
酔いにくいと感じることはあるのかもしれません。
C. 衣類にリンスを霧吹きで吹きかけることで静電気が防げる
これはホントです。
リンスは摩擦で発生する髪の静電気を消すもの。
界面活性剤が主成分のリンスには、
空気中の水分を取り込む性質があります。
よって、水で薄めたリンスを服に吹きかければ、
衣服が帯電していくのを抑えることが出来ます。
以上、明晩は家庭ではなかなか難しい
べちゃつかないパラパラ炒飯の作り方、
A. サラダ油の代わりにマヨネーズでご飯を炒める
B. ゼラチンを混ぜて炊いたご飯を使う
C. 冷やご飯にサラダ油を絡めてから炒める
この3つのネット情報の中のウソ・ホントについてなどを
お書きする予定です。
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ひつじオオカミ ~日常に関するネット情報のウソ・ホント~ その1
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