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佐村河内守氏のゴーストライター使用問題から考える「作品の価値」

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今朝、出がけにネットニュースの見出しを見つけて、
何事かと思いつつも、忙しかったので本文は読まなかったんですけれど、
たいへんなことになりましたね。

そういうことがある、
というのはだいたいの人が想像してはいたでしょうけれど、
いざ、その当人からのカミングアウトがあると、
告白したら告白したで大勢の人が大騒ぎしないといけなくなりました。

作曲家 佐村河内守氏につきまして
http://columbia.jp/owabi_samuragochi.html

日本コロムビアは謝罪文の中に、

当社といたしましては、
この内容に驚愕しており、大きな憤りを感じております。


と怒りを隠しません。
当然ですよね。
私はテレビなどで彼の音楽を聞いたことがあるという程度で、
CDなどは買っていないんですけれど、
買った人に対してはどうすべきなのでしょうか。
全て返金する、というのも…

それよりも私が気になるのは、
彼の作品だとして評価を受けていた曲の評価が
どうなるのかということです。

(↓たぶん早晩消されます↓)


「無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ」は
既に高い評価を受けた作品です。

佐村河内守作曲 無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ

と、

ゴーストライター氏作曲 無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ

では、楽曲の価値は違ってくるのでしょうか?
一つの曲ですから、同じ譜面です。
佐村河内氏の名前があるから?
佐村河内氏が世に出てきたのは彼が聴覚障害者だから?

理化学研究所の小保方晴子先生のチームが全く新しい幹細胞STAPを開発!
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11760733716.html

生物学にパラダイムシフトを起こすかもしれないこの発見に、
二晩記事を作成し、
私も興奮したんですが、メディアではその研究内容よりも、
その研究者が30歳の女性であることをはじめとした、
彼女のパーソナリティへの取材に腐心したようです。
そして、彼女と周囲の方々が迷惑を被り、
小保方先生の名前で、自粛のお願いがなされる訳なんですが、
この研究がもしも、64歳の男性だったなら、
世間におけるこの研究の価値はどうだったでしょうか?


知らない曲を聞きたい、
パワープレイもヘビーローテーションも要らない、
出来る限り数多くの曲を流してくれる番組が欲しい、
それは、

どんな曲も一度自分で聞いてみないことにはわからないから

ずっと私はそう考え続けていて、
それでも、その曲やアーティストにまつわる

ストーリー

に流されがちです。
それも音楽の一部ともいえるんですが、
その曲の音そのものには影響は与えません。
素晴らしい「無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ」の楽譜は
誰が書いていたとしても、
素晴らしい曲の楽譜なのではないでしょうか。

アーティスト単位で評価することもありますが、
もしも、楽曲を評価、
あるいは好きだの嫌いだの言うのであれば、
楽曲そのものこそが第一なんですよね。

音楽だけではなく、
絵画、映画、書籍、料理…など、
あらゆる創作物については、
その作品そのものをまず評価しなければいけない、
今回の事件であらためてそう自戒しました。


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