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幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー「実録!魔女狩りの恐怖」 その1

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マサチューセッツ州エセックス郡、セイラム。
東海岸に面したこの街は、
ヨーロッパ人が最初に入植した地の一つです。


1942年の映画「奥様は魔女(I Married a Witch)」の舞台であり、




1964年からの人気テレビシリーズ
「奥様は魔女(Bewitched)」の原点ともなりました。




現在、このセイラムは通称、

魔女の街

と呼ばれ、街中には魔女のシンボルがあふれかえり、
年間百万人の観光客が訪れています。



そんな現在のセイラム市の6km北、
ダンバースで起こった事件のお話です。




1692年セイラム村(現ダンバース)。
事件の始まりは、少女たちに起きた異変からでした。
サミュエル・パリス牧師の家で、
娘のエリザベス9歳と、
姪のアビゲイル11歳が奇妙な行動を取り始めます。
何かに怯えるように叫びながら部屋中をうろつき、
手当たり次第に物を投げつけたのです。
これら異常行動は村の少女たち10人以上に拡大、
その原因は、未だに特定されておらず、
麦角菌中毒説や集団ヒステリー説などの仮説があるのみです。

当時の医者は、彼女らを診察し、
このように診断しました。

この子には邪悪な魔女が取り憑いているようです

キリスト教社会においては「魔女」とは、

悪魔と契約し手先となった人間

のことを指します。
妖術を操っては、人や家畜を呪い殺し、
天候を操っては、作物を枯らすとされます。
中世のヨーロッパでは、
この忌むべき魔女を駆逐するため、
盛んに魔女狩りが行われ、
十万人もの魔女が裁かれ処刑されてきました。
しかし、時代が近代に近づくにつれ、
このような魔女狩りは減少していったはず、
そんな時代の出来事でした。


少女たちが3人の村人の名前を挙げ、
その3人が魔女裁判にかけられます。
裁判にかけられたのは、物乞いの女性や、
嫌われ者の老婆、黒人奴隷の召使。
村で弱い立場の人たちでした。

召使のティチュバは判事から尋問されます。
「お前は魔女として娘たちを苦しめているのか?」

いいえ! 違います! 私は無実です!

彼女は罪を否定し、無実であることを主張します。

「お前は悪魔の書に契約の署名をしたのか?」

始めは否定し続けていた彼女でしたが、

私は悪魔の書にサインしました

と認めます。
そして、サインした時の様子などを
具体的に話し始めました。

拷問を受けたわけではないのに、
なぜ、彼女はありもしないことを話したのでしょうか?
彼女は奴隷。「お前がやったのか?」と問われれば、
「はい」と答えねばなりません。
立場が上の人がその答えを望んでいれば、
それに応じたともいえます。
また、ピューリタンには自ら罪を認めれば
減刑されるという思想もあります。

悪魔と契約した時、そこには魔女が5人いました

彼女はそう供述します。

この言葉が判事や村人たちに衝撃を与えました。
彼らは、この3人を裁き、
魔女であれば魔女として処刑すれば、
この事件は終わるものと考えていましたが、
まだ他に魔女がいると聞かされ、
セイラムの村は、さらなる混乱に陥るのでした。



…続きます。





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