Quantcast
Channel: テレビ番組 時事ネタなど書いていきます。はい。
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2031

幻解!超常ファイル「検証!魔のトンネル伝説」 その2

$
0
0

こちらからの続きです。

http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11860930358.html


昨夜ご紹介したこのビデオ。
この事件では、生き残ったとされているのは
撮影者だけ…、とはいいますが、
元々は映像作家が作成した短編映画であり、
それが10カ国語以上で転載されていくうちに、
実際の事件の映像として紹介されてしまっていたのでした。




いっぽう、民俗学の飯倉義之先生の
日本についての説明がありましたが、
クルマに幽霊が乗り込んでくるという展開は、
世界中で人を惹きつける要素なのかもしれません。


話を鎌倉の小坪トンネルに戻します。
時間の流れで見てみますと、
元々、このあたりには幽霊が出る、
あるいはそれがクルマに乗り込んでくるという噂があり、
それを元に川端康成が短編小説にし、
その効果もあってか、このトンネルの噂は
この地域以外にも広まり、
謎の落下物が落ちてくるという
女性タレントK.N.さんが体験を語ったとされる雑誌、
テレビ番組などの影響により、
全国でそれを認知する人が増え、
バラバラ死体が落ちてくるという
怪奇現象の内容が
さらにグロテスクなものに変化していったことなります。

なぜ、話は変化していったのでしょうか?
この怪奇話の変化の謎に挑んだのが作家の広坂朋信さん。
20年以上にわたり、各地のミステリースポットの現場検証を行い、
解明し続けてきました。



彼によれば、このトンネルの変化にあるといいます。



川端康成が「無言」を発表した頃の付近の様子。
2本のトンネルがありますが、
ストーリーからその舞台は
火葬場側のトンネルであろうかと考えられます。



昭和41年になりますと、
2本のトンネルの間に新たなトンネルが開通、
連続する3つのトンネルが1本の直線で結ばれたことになります。
K.N.さんの体験談はその後。
広坂さんは彼女の体験談の謎を解く鍵は、
2本目と3本目のトンネルの入口にあると話します。



当日の夜は雨でした。
雨の日にはトンネルの上の草を伝って、
泥水が落ちてくることも充分にあり得ます。
これが2本目のトンネルの入口です。



次は3本目のトンネルの入口。
ここも上を見てみますと、



構造物に欠落が見られます。
ここは明治に出来た古いトンネルでレンガ造り。
現在でもレンガが落ちた跡が確認出来ます。

夜、実際に現場を走ると、
昼間は確認出来たトンネル内と外の区別が
つきにくくなることがわかります。
特に開通当初は照明も少なく、
一つの長いトンネルが続いていると認識したとしても、
不思議ではありません。

1本目と2本目のトンネルの間で、
フロントガラスに水が落ちてきたとします。
トンネルの外ですから、
雨などの水滴が落ちてきているだけなんですが、
トンネルの中だと認識している場合は、
それを不可解に思うか恐怖を感じることでしょう。
そんな時、3本目のトンネルの入口で
屋根にレンガなどが落ちてきたとすれば、
その驚きは並大抵ではないでしょう。

テレビが普及し、テレビの影響力が大きくなっていった時代。
当時若かったその女性タレントが
疑うこともせずにそう話すことで、
この"怪奇現象"は日本中にバラ撒かれました。
新しいトンネルが出来たことで、
新しい怪談が生まれ、
テレビによってさらに普及していきました。
歴史的条件、社会的条件の変化が、
トンネルの怪談の内容を変化させてきたと考えられます。

現在、ざっと検索しただけでも、
多数の心霊スポットを紹介しているサイトが見つかります。
そして、書籍雑誌類も数え切れないほど。
若者たちを標的に、より過激で攻撃的な恐怖が語られています。
それらで紹介されている場所には、
トンネルも多く含まれている訳で、
それを見てトンネルに多くの若者たちがクルマで向かいます。

時代は私的な空間としてのクルマ、
自分の部屋としてのクルマとなってきました。
そういう時代になってきた時に、
若者たちの怪談というのは、幽霊や妖怪が
「自分の空間に入り込んでくる、攻撃を加えるもの」に
変化していくことになります


飯倉義之先生のお話です。


人間はトンネルに対し、
今後も恐怖を感じ続けることでしょう。
そこはそれまでとは違う閉鎖された異世界。
その恐怖が新たな怪談を生み出していくことになります。




Viewing all articles
Browse latest Browse all 2031

Trending Articles