こちらからの続きです。
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11911207935.html
良寛は江戸時代後期の曹洞宗の僧侶ですね。
「子供の純真な心こそが誠の仏の心」だとし、
子供好きで知られています。
散る桜 残る桜も 散る桜
彼のこの辞世の句は特攻隊員の遺書に引かれていたことで、
有名ですね。
少しだけした
「禅林逸話集」より
良寛さんが、お茶会に招かれた時の事。
自分の前に茶碗が回ってきた際、次の客がいる事を忘れ、
ぐっと一気に飲み干してしまった。
ちらりと横を見ると、次の客は無言で座っている。
「これはしまった!」と思い、いったん口に入れたモノを
茶碗に吐き出し、次の客に渡した。
一部始終を見ていた次の客は、大勢の手前
「汚い!」とも言えず、観念して目を閉じ、
念仏を唱えながら飲みました。
汚い話ではありますが、
まあ、良寛さんらしい話ではあります。
堅苦しく偉ぶる僧侶が多い中で、
彼は自ら庶民の中に入り、
天災があれば駆けつけ、
病に苦しむ人があれば救おうとしていたような彼です。
そして、彼の飾らない人柄、ありのままで居続け、
その中に今でいうところの"天然さ"があった訳ですね。
だから、多くの庶民に愛され続けてきた訳です。
番組では紹介されませんでしたが、
私が大好きな彼の有名なエピソードでは、
こんな話があります。
子供たちとかくれんぼをしていた良寛さん。
最初は良寛さんが鬼で、良寛さんは次々と子供たちを見つけ、
次に良寛さんが隠れる番となりました。
彼は稲藁の束の陰に隠れることにして、
そこでじっとしていたんですが、
そのうちに日が暮れてしまい、
子供たちは良寛さんがもう庵に帰ってしまったのかと思い、
かくれんぼをやめて各々家に帰ってしまいました。
そうとは知らず、良寛さんは稲藁の陰で息を潜め、
まだかくれんぼを全力で楽しんでいたのでした。
そんな時、その稲藁を取りに農民がやって来て、
稲藁を取り上げてみれば、良寛さんが。農民が
「良寛様、こんなところで何をなさっておいでなのですか?」と問うと、
良寛さんは「こら! 静かになさい!」と農民を叱りました。
「子供たちに見つかってしまうだろうに」
禅林逸話集
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1018704
このかくれんぼのお話は、少し内容は異なりますが
こちらも国会図書館のサイトにて、
大正15年の版で184ページ、100コマ目で、
番組の茶会のお話は191ページ、103コマ目で読むことが出来ます。
以上、
良寛は、お茶を飲み干し
少しだけ口から戻した
でした。
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