「スターボーズ」といいますと、
昔、そんな番組があったような気がしないでもありませんが、
今回は3人の仏僧にまつわるエピソードが紹介されました。
まずはこの人、一休宗純から。
一休は、の少年に、
「君はになれ!」と説いた
「君はになれ!」と説いた
「禅界奇傑 一休逸話集」より
ある時、一人息子を伴い一休を尋ねて来た男がいた。
「以前、法話をお聞きした時、
『子供が一人出家すれば、過去未来の九族が天界に行ける』と、
仰っていましたよね。何卒、私の可愛い一人息子を、
今日から弟子にしてやってください」と言う。一休は、
「承知しました」と、その場でその子の髪を剃り落とし、
「おお、可愛らしい小坊主じゃ」などと言いつつ、頭を撫で、
何やらブツブツ唱え始めた。父親が耳を澄まして聞くと、
「キンタマになれ、牛のキンタマになれなれ」と
繰り返しているではないか。
それを聞いた父親は大激怒!
「和尚、アホなこと言うのもいい加減にして下さい。
『菩薩になれ』ならわかるけど、『牛のキンタマ』とは!
こんなアホな人は知らずに、大事な息子の頭を
剃らせたなんて…、残念!」と悔しがりました。
「残念!」はただ波田陽区さんのネタがやりたかっただけのようなので、
お気になさらずに。
一休が唱えたとされる原文では、
陰嚢になれなれ、牛の陰嚢になれなれ
となっています。
国立国会図書館のサイトでは大正3年に刊行されたものが閲覧でき、
一休逸話集 : 禅界奇傑
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/951889
ここの83ページに書かれています。
こちらでは「陰嚢」に「きん」と振り仮名がされています。
このブログでも度々取り上げている一休禅師であり、
最も興味深い宗教人ですので、
後で全文をよんでみることとします。
さて、なぜこんなことを一休が唱えたのかといいますと、
出家はしたものの、仏道の修行は厳しく、
脱落するものが多いんですね。
牛の陰嚢を見ると、いかにも落ちそうに見えるが、
落ちそうに見えても一生落ちない。
牛の陰嚢のように、一生落ちずに頑張って、
立派な僧になって欲しいというのが一休の本意であったとのこと。
落ちそうでぶら下がっているものなら、
寺の梵鐘でも何でもよさそうなものですが、
なぜか一休はその喩えに牛の陰嚢を出してきたということですね。
後小松天皇の御落胤とされる彼ですが、
さすがに個性的です。
以上、
一休は、弟子志願の少年に
「君はウシのキンタマになれ!」と説いた
でした。
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