http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11994347700.html
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11995518129.html
池谷医院の池谷敏郎院長のお話はこちらからの続いております。
「癌家系」という言葉があります。
癌に罹患している血縁者が多いと、
そのようにいわれるようです。
遺伝的な癌ということですから、
遺伝子に癌になり得る因子があるものと考えられますが、
親から子へ、その癌遺伝子が遺伝する確率はどれぐらいでしょうか?
最も新しい研究では
5%
とされています。
他の部分は環境因子が大きく関係しているものと考えられます。
ほとんどの癌は、発癌性物質が遺伝子を傷つけることから始まります。
発癌性物質を遠ざけるなどすれば、
発症する確率は低くなります。
なぜ、癌家系などという言葉が出て来るのでしょうか。
たとえば、キョウダイで複数の人が癌を罹患していた場合、
それは遺伝が疑われる一方、
キョウダイは同じ環境で暮らしていることが多いでしょうから、
食べ物や生活習慣などの共通の環境因子を持っている可能性が高くなります。
それが遺伝によるものだと
疑われてしまっているのではないでしょうか。
また、癌ではこのような研究も発表されました。
座っている時間が長いと癌になりやすい
カンザス州立大学のチームが26万人を対象に行った調査からの発表で、
それによりますと、座り続けていると、
遺伝子を傷つける活性酸素が増えやすいとのこと。
研究チームは1日の座っている時間が6時間以上だと、
癌のリスクが上昇するとしていて、
これは座り仕事の人は気をつけなくてはいけないのかもしれません。
また、こんな研究発表も。
背の高い女性は乳癌になりやすい
乳癌と身長には関わりがあり、
国立がん研究センターによる40~69歳女性、5万6000人に行った調査では、
低身長の148cm以下を1とした場合、
160cm以上の女性は2.4倍乳癌のリスクが高くなるとしています。
体格と乳がん罹患の関連について
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/294.html
背の高い女性は女性ホルモン・エストロゲンを多く分泌していると考えられ、
それが癌細胞を生み出す要因だといえそうです。
160cm以上とは大雑把だと思い、
調べてみましたが、英オックスフォード大などでの研究があったものの、
Study Contends Taller People at Heightened Cancer Risk
http://consumer.healthday.com/cancer-information-5/breast-cancer-news-94/study-contends-taller-people-at-heightened-cancer-risk-655046.html
こちらは4インチ(≒10cm)身長が高くなるごとに、
乳癌、卵巣癌、子宮癌、大腸癌、白血病、悪性黒色腫のリスクが
16%上昇するとしています。
婦人科系以外の癌が含まれていますね。
この研究では男女ともにその傾向があるとしています。
ただ、そのリスクのぶんは生活習慣などの因子に比べれば、
小さいはずですので、そちらのほうに注意することのほうが大切だと思います。
サラサラ血なら心疾患、脳血管疾患にならない?
癌の他に、日本人の死因に多いのが心筋梗塞や狭心症などの心疾患、
そして、脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患です。
一時期、テレビ番組で出演者から採血した
血液の粘度を調べることが流行りましたけれど、
実際、データ上は心疾患、脳血管疾患に対するリスクは、
サラサラの血液でも大きな差はないとされています。
一方、血管が老化していると、これらのリスクは高くなります。
その血管の健康を保つための物質が今、研究されています。
NO
一酸化窒素です。
NOx、窒素酸化物、一酸化窒素といえば、
大気汚染の度合いの指標にされるなど、
ただ人体に害を与えるものとして考えられてきました。
しかし、1998年にルイ・イグナロ、ロバート・ファーチゴット、
フェリド・ムラドがノーベル生理学・医学賞を受賞。
その研究が一酸化窒素のシグナル機能の発見でした。
この一酸化窒素は血管内皮細胞から分泌されています。
そして、様々な機能があることがわかりました。
たとえば、血管内のコブや血栓を修復し、
動脈硬化の進行を防いだり、
血管の拡張により血流を良くします。
心臓病治療にはニトログリセリンなどの亜硝酸誘導体が用いられますが、
これが体内で一酸化窒素に変化、
心臓の冠動脈を弛緩、拡張させて血流量を増やします。
EDの治療薬、発毛剤も同様の理窟です。
これがこれら薬品の薬理なのでした。
この一酸化窒素の分泌を増やす方法も研究されてきています。
食品でいえば、EPAを摂ることが良いとされ、
つまり、魚の脂を食べることで、
一酸化窒素の分泌量を増やせるんだとか。
特にマグロは良いようですが、
中でも比較的身の締まった天然物よりも、
餌をふんだんに与えられていた養殖物のほうが良いと考えられます。
近大マグロなどはその点でも注目されていくのかもしれません。
あとは恋愛も一酸化窒素を増やすとされています。
また、体を動かすことも重要で、
そのための体操を池谷先生が考案。
この度、その著書を出されたということで、
その体操が紹介されているPR動画を。
背筋を伸ばして上半身を脱力。
お腹だけに力を入れて、軽くその場でジョギングのように足踏み。
肩の動きを大袈裟にしつつ1分間。
その後軽く足踏み程度にして、これを3セット繰り返します。
辛ければ1分を30秒に。
この脱力体操ならグダグダいわずに、
誰もが続けられるだろうということのようですね。
ただ、私もスタジオ同様、
この動きはゾンビではないだろうとは思います。
ゾンビ体操|池谷敏郎のブログ
http://ameblo.jp/heanyheany/entry-11939628101.html
血管を開くには、緊張を解いて脱力し、リラックスする事が大切です。
かつ、筋肉が集中する下半身を動かして、下肢への血流を増加させる。
このとき、下肢の動脈壁の内側の内皮細胞からはNO(一酸化窒素)が放出されます!
NOは血管拡張作用によってさらに血流を増やすとともに、血管内皮の障害(動脈硬化の始まり)を
修復してくれます。
両腕は体の動きに合わせて,ブラブラ揺すりましょう。
こうして、四肢のみならず全身の筋肉が運動に参加、全身の血行が改善されます。
たたった3分!?
それでも結構大変ですし、終わった後は全身のリラックス効果と、血の巡りを体感できる事でしょう。
運動は、まずやってみようと思う事が大切
いくらすぐれた体操でもめんどくさそう、きつくてつまらなそう、と思われるようでは使えません!
なんだか簡単そうで、面白そう! と思える事はとても大切な事です。
さあ、家族や、ペットも一緒に「ゾンビ体操」してみましょう!!
とのことです。
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