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ビーバップ!ハイヒール 「学校では教えてくれない! 名もなき男たちの終戦」その2

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私たちは現代史に対する認識が浅いと思います。
中国や韓国のように、
政府の都合で虚偽の歴史を教えるのはともかく、
日本のように、特定のイデオロギー信者が
長年、真実ではない方向へと誘導してきたのも、
歴史の事実を認識させづらくさせているように思います。

私は当時尊敬していた小学校の先生に、
先の大戦において、明確な嘘を言われました。
それは、私たちの父祖の名誉を大きく毀損するような嘘です。
私がその嘘に気付くのは成人してからのことで、
おそらく、当時の先生はそれが嘘だという認識はなかったのでしょうが、
その嘘を真実だと信じた人は、
私がいた教室以外にも、世界中にたくさんいるのでしょう。
特定のイデオロギーは目を曇らせます。
今、私は自由です。
様々な知識を自ら得ようとすることが出来ます。
少しでも、真実に近い現代史の知識を得たいと思います。


ビーバップ!ハイヒール 「学校では教えてくれない! 名もなき男たちの終戦」その1
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-12057037126.html

こちらからの続きです。

陸軍少将・小野寺信(まこと)。
1941年、スウェーデンに着任。任務は諜報活動でした。
スウェーデンは当時のヨーロッパにおいては数少ない中立国。
首都・ストックホルムには各国大使館が集中、
機密情報もあふれていました。
彼はここで諸外国の軍事や政治、
特に英仏ソの情報を得るために活動します。

小野寺のリポートはヨーロッパの貴重な情報源でした。
1945年2月、そんな彼の元に1通の手紙が舞い込んできます。
それは

ヤルタ密約

についてのもので、
差出人はかねてより親交のあったポーランド人の外交士官。
手紙にはこのような内容が書かれていました。

ソ連ハ ドイツノ降伏後 90日ヲ
準備期間トシテ 対日参戦スル


枢軸国側のドイツ、イタリア、日本、ハンガリー、ルーマニアなどは、
連合国側のアメリカ、イギリス、フランス、
ベルギー、ポーランドなどと敵対していましたが、
当時、ポーランドはソ連とドイツに分割され消滅、
小野寺はポーランド亡命政府要人を援助していた関係で、
このような最上級の機密情報が彼にもたらされたのでした。

日本とソ連とは1941年締結の日ソ中立条約によって、
相互不可侵などが確認されていました。
ソ連がこの条約を一方的に破棄すると決定したのが、
ヤルタ会議でのことでした。
ヤルタ密約、ヤルタ協定、ヤルタ会議における極東密約とは、
米国・ルーズベルト大統領、ソ連・スターリン元帥、
イギリス・チャーチル首相の間で交わされた密約のことで、
ソ連は樺太南部や千島列島などの領有を要求しています。
これが実行されてしまうと、ドイツが降伏した際には、
そこから90日後にソ連が極東戦線に参加、
日本は米ソに挟み撃ちにされてしまうことになってしまいます。
その前に、戦争を終結させなければなりません。

ソ連は対日参戦スル予定ナリ

小野寺はこの情報を急ぎ本国の大本営へと電信、
5月8日、ドイツが降伏、
密約どおりであればその90日後、
8月8日にソ連は日本への攻撃を開始するはず。
しかし、本国からその対応についての回答はありませんでした。
このままでは祖国が消滅してしまう。
業を煮やした小野寺は独自に和平工作を開始、
スウェーデン王室と交渉します。
彼は外交官ではありません。
在外の一軍人が独自に外交交渉を試みるなどあり得ないことです。
ソ連参戦まで残りひと月半の6月24日、
ようやく本国からの電報が届きます。
待ちかねた小野寺の目に飛び込んできたのは絶望でした。

帝国ハ必勝ノ信念ヲモッテ戦争ヲ続行スル決意ヲ有スルコトハ
貴官モ承知のハズナリ
シカルトコロ最近ストックホルムにおいて
中央ノ方針ニ反シ和平工作ヲスルモノアルヤノ情報ナリ


ソ連参戦については一切触れず、
あるのはただ、小野寺の和平工作への非難でした。

大本営が小野寺の情報を握りつぶした詳細については不明ですが、
仮にもしも和平交渉を行うのであれば、
日ソ中立条約を締結しているソ連を
最後の頼みの綱として仲介役にという考えがあったようです。
しかし、小野寺はソ連を敵だとしています。
大本営にとっては「不都合な真実」。
あってはならない情報だったのでしょう。
その後も続けた小野寺独自の和平工作が実ることもなく、
ただ時は過ぎ、8月9日、ソ連対日参戦開始、
小野寺の情報を生かしていれば、
ソ連の参戦もなく、それ以前に、
米は広島と長崎の原爆を投下する公式の理由を失い、
そしていくつかの空襲を受けずに済んだかもしれません。
何十万が命を失わずに済んだかもしれません。






小野寺信という人は、「諜報の神様」
連合軍からは「枢軸国の諜報機関長」と言われていたそうで、
CIAもその行動に注目していて、
「オノデラファイル」なるものを作成していたそうです。
歴史は何度も何度も繰り返されます。
それこそ、何度もお書きしていますが、
あの時、ペリーが来ることなんかとっくにわかっていたんです。
しかし、我が国は存続の危機に立たされることになったのでした。
情報、今で言うインテリジェンスの生かし方を
考えていかねばなりません。
外務省は東シナ海における中国のガス田開発を承知の上で放置していました。
あれが我が国の安全にとって脅威になる可能性を知りながら。
この件については政府・与党にも責任があります。
今も、日本はインテリジェンスの生かし方がわかっていないようです。




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