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ビーバップ!ハイヒール「現役検事が明かす!ドラマよりも面白い!『検事』の真実」

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映画やドラマ、小説、漫画などが
その分野の興味の入り口になることは珍しくないんですが、
私が法律への興味を持ったのは
小学校高学年ぐらいに読んだ
和久俊三さんの小説「赤かぶ検事」シリーズからでした。


このシリーズは一般的な司法試験合格者組ではなく、
検察事務官からのたたき上げの"赤かぶさん"こと、
柊茂検事が主人公でした。

ただ、刑事事件が扱われるフィクションでも、
警察官が主人公のものは多く、
検事は少なくなっています。
主人公ではないにしても、
検事自体が登場しないものも多いでしょう。
そんな中、ドラマ版の「赤かぶ検事」は貴重で、
近年では「HERO」が大人気となりました。
かつてのものに比べて
「HERO」は検事の実態を採り入れた部分もあったとは思うんですが、
それでも、娯楽向けのフィクションです。
実際の検事の仕事とは異なる点が多々あるはずです。

そもそも、検事とはどのようにしてその職に就いているのでしょうか。
司法試験合格者は年間約1500人、
この中から検事になるのは約70人、
裁判官が約100人ですから、かなりの少数です。
ほかの職業と比べて、
検事になるのは特殊な過程を経ることになります。

まず司法試験合格者1500人のうち、
成績上位者には法務省から検事任官の打診があります。
打診を受けた人のうち、検事希望の人が面接試験を受けて、
合格した人だけが検事になれることになっています。
昨年度の全国の現役検察官(検事・副検事)は2744人、
これに対し、年間に対応しなければならない事件は123万件、
警察官は1つの事件で数十人が動員されるものの、
検事は1つの事件を原則1人で処理、
そのために、検事1人あたり年間約450件が任されることになっています。

今回の朝日放送「ビーバップ!ハイヒール」は、

現役検事が明かす!ドラマよりも面白い!『検事』の真実

と題して、知られざる検事の仕事の話が紹介されました。
カシコブレーンは元高校教師で、
38歳で検事となった阪井光平さん。
阪井さんは大阪高等検察庁の現役の検事です。
テレビにはいわゆる"ヤメ検"弁護士など、
多数の元検事が出演していますが、
現役の検察官がお仕事について
テレビ番組で話されるのを見たのは初めてです。
阪井さんは現役の検事としては初めて、
その仕事についての著作を執筆、


現在は日本の法律の専門家として、
発展途上国の法整備協力のお仕事などをされているそうです。


上記のように、少人数の検事は
大量の刑事事件を処理しなければなりません。
よって、その作業は同時進行ということになります。
ドラマで描かれる事件1件、多くても3件ぐらいですが、
特に事件の多い都市部では、
常に20件もの事件を抱えています。
取り調べも1日に4~5件行うことになります。
ただ、取り調べをするような事件捜査の検事は
法廷に立つことはありません。
公判担当の検事がいます。
捜査と法廷のどちらも、
高い専門性が求められるため、
そのあたりは分業制のようで、
これもドラマとは大きく異なります。

その法廷に立つ公判担当検事は
公判当日までにリハーサルを行うことがあります。
特に一般人である裁判員が参加する裁判員裁判では、
専門用語だけではなく、
一般にもわかりやい説明方法が検討、確認がなされます。

一方、捜査担当検事の場合、
特に緊迫するのが取り調べにおける被疑者の署名なんだそうで、
それは、それが捜査の最終段階にあるということではなく、
調書署名のためにペンを手渡された被疑者が
それを凶器にして襲いかかってくる可能性があるからです。
そのために、検事と被疑者の机は別のものとし、
距離を設けるようにしています。
そんな被疑者の取り調べも、午後4時半ぐらいが限度。
これは被疑者を食事の時間のために、
留置場などの帰らせる必要があるからです。

逆に夜に聴取を行うのは、
被害者や目撃者などの参考人で、
そういった人は日中仕事や学校などがあることが多いため、
検事もそのスケジュールに合わせることになります。
検事にも勤務時間というものがあるはずですが、
実際はそんなものはお構いなしで、
しかも、検事という職業が管理職扱いだからか、
どれだけ残業しようが、
休日出勤しようが手当はありません。

阪井さんは検事の初任給を月22~23万円ぐらいとされていましたが、
勤め上げていくと、
月給は一般的なサラリーマンよりも高くなります。
しかし、それも残業手当が付かないなどの理由があるからでしょう。

そんな検事たちも仕事の区切りで
打ち上げの飲み会を行うことがあります。
しかし、彼らが打ち上げを居酒屋などで開くことはありません。
検事の打ち上げはどこかの会議室。
打ち上げには捜査部門、公判部門が顔を合わせるため、
その会話には機密事項が含まれることもあり得ます。
エレベーターなども含めて、
どこの誰が聞いているかもわからない場所で、
そのような話をするわけにはいかないのです。

また、多くの機密事項を取り扱う検事は鞄を持たないことも多いとか。
仕事が残っても、捜査資料などは持ち出せないため、
仕事をするのであれば庁内で行うことになりますし、
外で必要な事項は頭の中に入れてしまうことになっているようです。

そして、検事をサポートする検察事務官、
常に検事と行動を共にしているためか、
男女の場合、恋愛関係になることも多くなっているとのことです。








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