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「ベビーフレグランス」についての個人的な感想 ~"におい"がつなぐ母と子の関係~

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Twitterでこんな話題が流れてきましたので、少しだけ。

<赤ちゃんハテナ箱>香水付けていいの? 世界で販売されるベビーフレグランス
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170314-00000000-maiall-soci

海外では赤ちゃん用の香水が人気という記事で、
日本でも定着するかという話でした。

Twitterでは拒否反応を示している人が多く、
中には「赤ちゃんの独特の香りがいいのに」という人も
多数いらっしゃいました。

生後間もなくの赤ちゃんは視覚がまだ完全ではなく、
見えていたとしても、ピントを合わせることは難しいでしょう。
それでも、母親を見つめることがあります。

それに、少し離れた所にいても、
声で母親のいる方向がわかります。
視覚にあまり頼れない赤ちゃんでも
自分のお母さんであることを認識できますが、
その判断材料の一つが声です。
声は胎内にいる時から耳にしているはずで、
聞こえ方は違っていても、
ほかの音とは違う反応を見せます。

そして、においも重要です。
そのにおいもその人が自分の母親であることを認識する材料となります。
嗅覚は母親にとっても重要で、
母親がほかの赤ちゃんのにおいよりも、
自分の赤ちゃんのにおいを好むことがわかってますし、
たくさんの赤ちゃんが並んでいる状態で、
母親は目隠しと耳栓をしていても、
高い確率で自分が産んだ赤ちゃんを識別できます。
嗅覚は私たちの五感の中で、
最も原始的だとされ、
脳においても、原始的な感情を司る大脳辺縁系に直結しています。

赤ちゃんにとってお母さんを見つけられるかは
自身の生命に関わります。
そして、お母さんにとっても、
我が子を守れるかどうかは、
自分の遺伝子の半分を持つ子の生存率に関わってきます。
おそらく、こういった母子の能力は
進化の過程の早い段階で得られたものなのでしょう。


上の記事でも小児神経科の小西行郎医師が

新生児の時期は味覚と嗅覚の発達がめざましい頃です。母乳のにおいを探せないと生きられないですからね。赤ちゃんは母乳のにおいを好むという海外の研究データもあります

との懸念の意見を出しています。
母親が嗅ぎ分けられるような独特のにおいは
長くても生後2か月ぐらいまでかもしれず、
ベビーフレグランスはもう少し後にも使用するものかもしれません。
それでも、赤ちゃんに香水をつけようと考えるのは、
赤ちゃんのためではありません。
自分が楽しむためです。
多くの場合のイヌの服と同じです。
「喜んでいるから」という飼い主の言葉を聞いたことがありますけれど、
服を着せない状態との比較ではないでしょう。
その人のエゴなんだと思います。
それか赤ちゃんのためになるというのであれば、
話は別ですが、個人的にはあまり心地いい情報ではありませんでした。



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