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今、それを疑え メディアを疑え ~真実よりも優先されるイデオロギーなどない~

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松尾貴史氏の変節


「僕は"信じるな"とは言っていないんです。"疑ってください"と言っているんです。"信じる"の対義語は"信じない"であって、"疑う"ではないんですから」

これはタレントの松尾貴史さんの言葉。十数年ぐらい前に、この種の言葉を彼の口から何度か聞いたことがあります。こういうものの考え方は懐疑主義と呼ばれ、科学については科学的懐疑主義といわれます。私は中学時代の部活の顧問から「今、それを疑え」と言われ続けていて、その頃は懐疑主義という言葉は知りませんでしたが、それが真実を確認するために欠かせない過程だと理解しました。

先月24日、彼は

前川氏のどこを切り取って見ても(切ってないが)、人格者であり官僚の鑑ではないかと感じる。
https://twitter.com/Kitsch_Matsuo/status/878408480389971968

とtweet。しかし彼は、2月10日には前川喜平氏の天下り斡旋について

天下りの斡旋を「人助け」などと言い逃れをしている下衆官僚
個人の就職の問題ではなくその天下り先に無駄な税金が湯水どころか怒濤のように注ぎ込まれる構造を重税に喘ぐ民が憤る。働けど働けど暮らし楽にならずと苦しむ者も少ない収入から、貰う時にも払う時にもピンハネの如き徴収をされている。

https://twitter.com/Kitsch_Matsuo/status/829851632112267264

とtweetしていて、両方とも削除されないまま、整合性がない状態になっています。彼のここまでのtweetを見るに、かつての懐疑的精神は消え失せているようです。事実を確認せず、安倍政権を攻撃できる材料であれば、それに乗っかって批判するというスタイルです。私は彼がキッチュと名乗っている頃から好きなタレントさんでしたが、もう別人になっているようです。

事実を確認せずに批判を繰り返す江川紹子氏


昨日、東京都議会議員選挙で、安倍自民党総裁が演説を行い、JR秋葉原駅前には反安倍勢力も集まったようで、「安倍辞めろ」「安倍帰れ」を連呼していました。「人の演説を邪魔するような行為を自民党は絶対にしない」「憎悪からは何も生まれない。こういう人たちに負けるわけにはいかない」と語ったことなどについて、ジャーナリストの江川紹子さんが批判しました。

今日の秋葉原での安倍首相への抗議行動について、意見を異にするのはいいにしても、選挙妨害だのテロリスト予備軍だの、そうした行動が許されないもののように非難する人たちは、日本が、権力者への人民の批判や抗議を許されない中国とかみたいになって欲しいんだろうか……
https://twitter.com/amneris84/status/881132828720627713

私も彼女のtweetに対し、反安倍派の行動は公職選挙法違反であると送信しましたが、お読みではないのでしょう。すると、ほかの反安倍派のアカウントから何という法律の第何条か示せるのかとツッコミがありましたので、「公職選挙法第225条 選挙の自由妨害罪」だと返しました。

江川さんは加計学園問題でも、メディアの報道を鵜呑みにして、自分自身で調べずに、政権批判を続けています。江川さんといえば、松本サリン事件をはじめ、多数の冤罪の疑いがある事件を取材、常に冤罪が発生する可能性があること、その防止のための努力が足りないと訴え続けています。冤罪が発生する最大の要因は、捜査側による思い込みで、作り上げられたストーリーに沿って、事件の内容が創作されます。

加計学園問題では、何度も繰り返しお書きしているように、官邸、文科省、今治市、愛媛県のほか、高知県など四国各県に以前から公開されている資料で、このプロジェクトの全容がわかります。大きな資料では目を通すのもたいへんな情報量のものもありますが、PCだけでできる作業です。読んでさえいれば、これが野党やメディアの言いがかりであることがわかります。彼女はその作業を行っておらず、これらの一次資料に当たらずに何者かを批判するということは、自分自身の頭の中にあるストーリーを疑わないということです。これが刑事事件なら、冤罪が生まれるパターンなのです。

信じるためには疑うことが必要


今、私が化学の実験をしているとして、その反応が世界で誰も知らない現象だったとします。私はたしかにその反応の現象をこの目で見ているわけですが、私はこれを疑わなければなりません。使用している試薬や手順、器具に問題はないか、この反応に想定外の要因が影響している可能性はないのかなど、疑うべき点は多数あります。だから、中学時代の顧問は「それを疑え」と教えてくれたのです。

この時の教えを、私は「信じるためには疑え。疑うことに耐えられないようなものには信じる価値はない」として忘れないようにしています。反安倍派によれば、日本はどんどん右傾化し、戦前の状態に近づいているそうです。私も戦前の状態に近づいているのかもしれないと思っています。

米との開戦に向かわせた朝日新聞


ドイツにおける戦争責任はナチスにあるされていますが、それを生み出したのはドイツ国民です。民主主義が怪物を生み出し、民主主義が開戦へと向かわせました。日本においても、先の戦争は軍部の中の一部強硬派がアメリカとの開戦を望んだとされています。しかし、それ国民の意思という側面もあったのです。

満州を諦めるか維持するかという点において、守り通すことが正義であると主張し続けたのが朝日新聞でした。大陸での戦争継続のために、その考えを持つ評論家や学者を多数動員して、紙面だけでなく、全国での講演会や戦地報告会を主催しています。同様の活動は毎日新聞も行っています。もちろん、戦地報告会などでは、日本軍は向かうところ敵なしで、勇士たちの大活躍が語られます。そして、米との戦争の展望についても。それが真実ではなくても。

新聞を読んでいない人も、こういった催しには参加でき、戦争の継続が正しいことだという認識が国民の間にも広がっていきます。さらに戦意高揚のための歌を公募し、これが茶の間で歌われるようにもなりました。こうして、国民の間でもアメリカとの戦争を望む意識が作り上げられていきました。

私たち国民は単なる被害者ではありませんが、戦意を煽った朝日新聞や毎日新聞はそれ以上に大きな責任があります。現在の両紙の編集姿勢はその反動かもしれませんが、その姿勢の第一にあるのはイデオロギーです。事実を曲げて報じる、事実を報じない、ありもしないストーリーをでっち上げるなどして、真実無視の報道が続いています。まだ、現時点では反安倍勢力は声が大きいだけですが、国民が報道を疑わない限り、私たちは戦前と同じ過ちを繰り返す可能性があります。

女性の働きやすい環境作りに逆行するリベラル


先日の金子恵美総務政務官が子どもの送迎に公用車を使用していることについて、毎日新聞などが週刊新潮の尻馬に乗っかり批判。毎日新聞などを含めて、各メディアは女性が働きやすい環境作りの大切さを訴えていたはずなのに。政権が攻撃できれば、それまでの言説などは二の次。整合性なんて考えません。

リベラルを自認している人たちこそ、金子議員を擁護すべきなのに、日本の左翼は事実よりもイデオロギーを優先します。この件についてタレントの眞鍋かをりさんは

このケースで仕事の途中で保育園に送っていくことが駄目なんだったら、もう働くお母さん誰1人、仕事と子育て両立できないと思うんですよ。否定的な意見も同じお母さん世代から出ているみたいなんですけど、結局、なんかそれって回り回って自分の首を絞めることにもなるんじゃないかと私は思ってしまって、ご自身はブログで釈明されていましたけど、自民党の中から誰か、子育て中の議員さんは全力でサポートします、それで何がいけないんですかって誰か言ってほしかったなあって。

とコメント。これは普段、「人権を守れ」と訴えている人たちの口から出るべき言葉です。自分自身が何を言っているのか、それを疑う必要があります。また、声を大きくすれば、でまかせでも何でも利用して世論を誘導できる、そんな世の中になろうとしています。加計問題然り、豊洲問題然りです。


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