「見ればわかる」だけの話の加計問題
10日、加計学園獣医学部新設計画の問題についての閉会中審査がありました。九州などが大変な時に、そして、喫緊の北朝鮮の問題があるというのに、こんな馬鹿馬鹿しいことを、今行う必要はないはずなのですが、実施するなら、これを事の次第を明らかにする機会にしなければなりません。
この中で、参考人として出席した国家戦略特区ワーキンググループの原英史民間委員は「加計学園ありきという指摘は全くの虚構だ」と反論。その根拠として、
加計ありきなどという指摘は全くの虚構であることは、公開されている議事録を見ていただければ、すぐにわかることではないかと思います。政府として、従来のゆがみを正すための取り組みを進めたと認識しております
としました。私が繰り返しお書きしているように「見ればわかる」だけの話です。
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/theme3-10015096311.html
ついでにこの日、実質上暴力団経営の出会い系バーに出入りし、「お小遣い」を渡していた前川喜平・前文科事務次官は従前の「女子学生の貧困調査」という誰も信じない発言を適切でなかったとし、それを報じた読売新聞を批判しました。文科省のトップが売春の温床とされ、警察がマークしている出会い系バーに出入りし、金銭を渡していれば、報じない方がおかしいのです。また、官邸から獣医学部需要見込みの報告書を上げろと命じられていたのを、気に入らない仕事だからと、前川が1年以上手を付けずにいたことも報じません。
自民が門前払い 拾い上げた民主党
この日の肝は青山繁晴氏による加戸守行前愛媛県知事に対しての質問でした。この問題が大騒ぎになった頃、地元の愛媛新聞にインタビューが大きく掲載されました。愛媛新聞は左派系です。普段なら、安倍政権叩きに乗っかりそうなものですが、この件については違いました。
加戸前知事は官僚時代、前川喜平の上司だった時期があり、彼に対し「四国のため」と言って欲しかったと嘆いています。そして、この閉会中審査で、青山氏の質問に答えます。彼は愛媛県知事として、10年前、獣医学部の招致を構造改革特区として名乗りを上げています。
彼には鳥インフルエンザ、口蹄疫、BSEなどの四国への上陸阻止、もしも、上陸してしまった時には被害を最小限に抑えるという仕事があり、その態勢ができていないことを危惧していました。九州では家畜たちを様々な感染症が襲い、九州では獣医師が足りないため、全国から招集。それでも、獣医師たちは注射器の繰り返しで、腱鞘炎になりかながら、辛い仕事をこなしました。それが四国に上陸するかもしれないのです。
ただ、彼曰く、この挑戦は「厚い岩盤規制」に跳ね返されてしまいました。門前払いです。ただ、政権が変わり、民主党政権となり、「自民党じゃできない。私たちがやると言って、頑張ってくれました」と話します。とはいえ、検討課題とはなったものの、実際に大きな進展はなく、再び、自民党政権に戻っても、動きはありませんでした。
感染症対策・封じ込め・私たち日本人の生命
彼は議員たちが既得権益の擁護団体だと感じたようです。しかし、国家戦略特区にチャレンジ。採り上げられるという展開になり、既に知事職は退いていましたが、現職の今治市商工会議所特別顧問の立場で応援団の一員となっているようです。
大切なことは、欧米に伍した、先端サイエンスと、感染症対策と、封じ込めと、私たち日本人の生命がかかる、この問題を、欧米に遅れないような、獣医師を養成しなけりゃならないことに、手を加えないでおいて、今治はだめ今治はだめ、加計ありきと、言うのは、何でかなと思います。
そもそも、獣医学部誘致を始めた段階で、彼は大手私学など、多数の大学に声をかけています。ただ、それに応じてくれる大学がなかなか見つからず、唯一、手を上げたのが加計学園でした。京産大がどうとか言う馬鹿がいますが、十年以上挑戦を続けてきて、さらに学園都市計画から40年近くが経過しています。ようやく結果が出ようとしている時に、言いがかりを付けられているのが愛媛県と今治市、加計学園で、京産大はこれからという段階。それは京産大自身が理解しています。
前川喜平も1校だけだったことを認めており、それなのに彼は「なぜ加計ありきなのか」と言いがかりを吹き続けている訳です。この質疑でも、青山氏の質問に正面から答えず、自分が言いたいことにすり替えていました。
この質疑については
この動画で確認できます。
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid2080.html
また、こちらに全文書き起こしがありますので、お読みになってください。
加戸前知事の発言を採り上げないメディアたち
江川紹子氏は前川氏の態度が堂々としていると評価。自民がその態度に「印象操作」に苦労しているとしていましたが、目が曇ると、真実なんか知ろうともしないようです。世界中の詐欺師で、堂々としていない奴がいたら連れてきてもらいたいものです。態度が堂々としているから、目が泳いでいるからなどの判断基準は、江川氏がいう冤罪の原因となるものです。
あきれかえることに、この青山氏と加戸前知事のやりとりについて、朝日新聞と毎日新聞は触れておりません。
朝日と毎日は「ゆがめられた行政が正された」の加戸守行前愛媛県知事発言取り上げず
http://www.sankei.com/politics/news/170712/plt1707120010-n1.html
これらのいずれか1紙、または両紙をお読みの方がこれをご覧になるとは思えませんが、もしも、いらっしゃったら、今日にでも解約したほうが良いです。報道機関の体をなしていません。自分たちが「加計学園問題」の疑問を大声で叫びながら、その真相部分を報じず、「加計ありき 疑念消えず」「加計 論戦平行線」としています。自分が見たものすら、ねじ曲げているわけです。
どの新聞にも誤りがあり、偏りもあります。読売新聞は安倍政権の代弁者、産経新聞は経済政策以外で弁護者でしょうか。ただ、それも事実を基礎にした中での偏りであり、起こった事象についてないものを「ある」と言い続けることはしません。多くのテレビ番組でも加戸守行前愛媛県知事の名前すら登場しません。この問題をテレビ番組からの知識だけで得ている人は、前愛媛県知事の存在すらご存じないかもしれません。
前知事は既存のメディアに対し「都合のいい部分だけを使って都合の悪い部分はカットする」と批判。YouTubeのほうが正しく発信できるとしました。朝日、毎日などはそれを恥じることはないのでしょう。
ここででっち上げを批判している方々を私は嫌いです。本音をいえば、正規ルートを飛び越えて、選挙で選ばれた訳ではない民間議員とやらの意見が通るワーキンググループなども大嫌いです。規制には必要な規制もあります。その判断は、議員と官僚が適切に行うべき仕事です。ただ、事実は事実。彼らの言っていることは正しいのです。