ビルの前に謎の鳥居 『御霊神社』
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神木に無数の鎌が刺さる『鎌八幡』
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歯の神様を祀る『歯神社』
https://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-12380740660.html
ビーバップ!ハイヒール
「大阪・摩訶不思議な寺社ランキング」ということで、
引き続き、番組の内容に加筆してお送りしております。
第4位
大企業ばかりに愛される神社『土佐稲荷神社』
大阪市西区北堀江、地下鉄千日前線西長堀駅から徒歩2分、
ここにあるのが土佐稲荷神社です。
その名にあるとおり、土佐ゆかりの神社で、
この境内を囲む玉垣の文字に目を惹かれます。
「旭硝子株式会社」「東京海上海佐保険株式会社」
「キリンビール株式会社」「日本郵船株式会社」
「株式会社ニコン」など、経済界の大企業の名があります。
この地は元々土佐藩の藩邸と蔵屋敷で
その敷地に小さな土佐稲荷神社がありました。
時代が明治に移り、土佐藩は深刻な財政難に陥ります。
さらに藩営事業禁止令が発布されることがわかっており
それまで藩が行ってきた事業は禁止され、
間もなく、廃藩置県が行われることになります。
このままでは土佐藩がなくなってしまうことが予想され、
一つのアイディアが検討されました。
藩としての事業ができなくなるのであれば、
藩営事業禁止令が発効する前に
藩の組織を海運会社にしてしまえばいいというのです。
その男の名は岩崎弥太郎。
三菱財閥の創業者で初代総帥となる男です。
そのアイディアはよかったものの
既に藩邸は借金の担保になっていました。
この頃には商才を発揮し大阪商会の責任者となり、
さらには土佐藩の少参事、
大阪藩邸の責任者にもなっていた岩崎弥太郎は
その借金を肩代わりして、
蔵屋敷と土佐稲荷神社を引き継ぎます。
弥太郎は蔵屋敷に住み、九十九商会を立ち上げ、
土佐稲荷神社に成功を祈願。
努力と才能、そして願掛けがあったからか事業は大成功。
弥太郎は九十九商会を三菱商会に改め、
東京へと進出する際、
蔵屋敷の土地を処分してはという意見もあったようですが、
弥太郎は、この成功があったのは神社のおかげだとして
手放すことはありませんでした。
神社には家の家紋に相当する神紋というものがあります。
伝承やご神体に関係するものの象形であることが多く、
中には山梨の武田神社のように武田家の武田菱が使われていることも。
土佐稲荷神社の神紋はほかの神社と同じように
釣灯籠や護符、飾り瓦などで見ることができます。
こちらは本殿の懸魚の上の飾り金具。
現在も三菱グループのトレードマークとして使われているスリーダイヤを
土佐稲荷神社のそこここで見ることができます。
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