23日未明、パリで行われた博覧会国際事務局総会で
2025年国際博覧会の開催地が大阪に決定しました。
以前から諸手を挙げて賛成というわけではありませんが、
資本主義社会は成長が必要です。
そのために必要なのが大阪万博なのではないかと思います。
もう日本に成長はいらないなんて言う人もいますが、
こういう人を言っている人は
もう経済成長がなくても生活できる人たちです。
既にこれまでの経済成長で富を得た人ばかりで
経済が国民の生命に直結していることが理解出来ていません。
日本共産党などは、大阪万博に限らず、
いつも「公共事業よりも福祉の充実を」と言い続けていますが
一見、尤もとも思えるこの主張には
福祉にも経済の流れが必要だという事実が考慮されていません。
福祉にはお金がかかります。その原資は税金です。
あるいは国債ということもあるでしょうが、
いずれにしても、国民の経済活動により
生み出されたお金の一部が福祉にまわされることになるのです。
「公共事業よりも福祉の充実を」というだけでは、
ただ単に、日本中が貧しくなってしまうだけなのです。
共産党の別の主張では、国民の所得を上げる方法として
「大企業の内部留保を」というものがありますが、
これはこれで企業の資産をどのようにして
「内部留保」と「内部留保ではないもの」に分けるのか、
また、国家権力を用いてそれを徴発でもするのかという疑問があります。
ただ、内部留保がふくらんでいるという問題があるのは事実だとして、
それを徴発する方法がない以上、、
それを吐き出したくなるような投資先が必要なのです。
それが東京オリンピックであり、
大阪万博だということになります。
東京オリンピックは小池都知事の度重なる有害行為により
ずいぶんとイメージが悪くなりましたが
大阪万博ではそういうことがないようにしたいものです。
大阪人としましては、何はともあれ
負の遺産と言われ続けた夢洲に
大きな利用目的ができたことが有り難いですね。
特にオリンピック招致失敗の象徴のような島でしたから。
大阪が万博開催に立候補した時には
「世界における大阪の知名度アップ」なんていう意義が挙げられていましたが、
現在もこれは重要なポイントながら、
その後、状況が変わり、
関西のあらゆる観光地に外国人が訪れるようになり、
その玄関口、観光地として大阪はずいぶんと認知されてきたように思います。
英誌「エコノミスト」の調査部門は
8月に発表した「世界で最も住みやすい都市」の中で、
ウィーン、メルボルンに次ぎ、
大阪を第3位にランキングしています。
気がつけば世界で大阪は多少なりとも存在感を上げてきたのでしょう。
これらはやはり観光客の急増の影響が大きいはずですが、
現実にはインバウンドばかりをあてにしてはいけません。
所詮、インバウンドかGDPに貢献する割合は全体の1%程度。
これが今、倍になっていたとしてもたかが2%程度です。
日本のGDPの60%は個人消費ですから、
国民の収入が上がらないことには話にならないのです。
現状、インバウンドによる恩恵は限られていますが、
大阪万博のような巨大イベントであれば、
比較にならないほどの広い範囲の国民が恩恵を受けられるのではないかと思います。
そうでなければ、大阪万博を開催する意義はないともいえます。
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2025年 大阪万国博覧会開催決定 ~企業が投資したくなるイベントに~
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