「大恋愛～僕を忘れる君と」終了～若年性認知症と美しい夫婦の物語～

(TBSのサイトより)

TBSドラマ「大恋愛～僕を忘れる君と」が終了しました。
今期で最も期待していたドラマながら、
認知症に対する誤解の種にならないか心配していましたが、
現実世界の専門家から大きな指摘もなく、
無事、最終回の放送が終わりました。

小池徹平さんが怖かったですね。
あれを認知症の症状であるかのような表現だったらどうしようと思いましたが、
しっかり、否定するセリフを松岡昌宏さんに設けられていましたし、
毎回、終了時に流れるテロップもありながら、
現実の認知症にかなり気を遣った内容になっていたと思います。

ドラマとしては、終盤、人気小説家の妻がいなくなり、
彼女はかねてより認知症患者であることが話題になっていたようですから
マスコミがその失踪を放置しているはずはないというツッコミはあるんですが
そんなことは気にならない美しい夫婦の物語でした。

ドラマが始まる時にお書きしましたが、
認知症の症状は様々であるものの、
若年性認知症の場合は仕事や子育ての時期と重なるため、
高齢者の認知症患者とその家族にはない悩みを抱えがちです。
ドラマの場合は男児を出産したものの、
育児が上手くいっていないようでした。

また、高齢者の認知症患者数に比べ、
数が少ないことから周囲から理解されないこともあります。
ただ、それでも現在、若年性認知症の患者は4万人程度いると考えられていて、
中でも最も多いのが脳出血や脳梗塞後の脳血管性認知症で、
その次がドラマのアルツハイマーになります。

高齢者でも認知症の診断は難しいとされ、
65歳未満の若年性ですと、そもそも忙しくて医療機関に行かなかったり、
診断されてもうつ病や更年期障害と診断されたりするようです。
だから、当事者や周囲の人が何らかの異変に気付いても、
認知症という診断がつくまでに相当な時間を要することになります。

アルツハイマー型認知症はとにかく早期発見、早期治療が大切で、
進行を抑制できるとすればそれが第一となります。

時間のロスが認知症を進行させることにもなります。

若年性認知症コールセンターというものがあります。

0800-100-2707(フリーコール)

こちらでは若年性認知症特有の様々な疑問や悩みに対し、
専門教育を受けた相談員が対応しています。
時間は年末年始や日・祝以外の10:00～15:00です。

現時点では治療薬がなく、
100％予防できるという方法もない認知症ですから
各自、認知症に対する正しい知識が必要ではないかと思います。

ドラマのほうでは戸田恵梨香さんが美しかったですね。
認知症が進行するにつれ、
あるいは年齢が加わっていくにつれ、
メイクも変わっていき、それでもその時々が美しかったです。

ムロツヨシさんは最近無双状態で
日本テレビ「今日から俺は！！」の教員役として
福田作品ならではのばかばかしいお芝居を披露しておられます。
容姿で売っている役者さんではないものの、
「大恋愛」では女性視聴者に大好評のようで
今後、さらにお忙しくなるのかなと思います。
個人的には今期のドラマは「大恋愛」が最高の作品で、
次が「今日から俺は！！」だと思っております。