犬と猫。
いずれも人間にとって最も身近な動物です。
日常会話でもよく「犬派? 猫派?」などと聞かれますが、
私自身はたいていの動物が好きですので、
犬も猫も好きですが、
どちらかというと、猫と暮らすほうが性分に合います。
犬派・猫派などという言い方があるのも、
多くの人がその特性や性格に違いがあることを認識しているからですが、
実は意外と彼らの本当の姿が理解されているとはいえません。
今回の番組は
「ニャンだかワンだふる!カワイイ犬と猫」と題し、
カシコブレーンは動物研究家のパンク町田さんでした。
パンク町田オフィシャルサイト ULTIMATE ANIMAL CITY
https://ultimateanimalcity.info/
ほかの番組でもよくお見かけする方で、
どちらかというと、野生動物のお話をよく伺っていたので、
犬や猫の話はどうなんだろうと思っていましたら、
面白かったのでここで一部を記事化しておきます。
犬と猫は正反対のように見えて、
実は祖先は同じ「ミアキス」という体長30cmほどの肉食獣です。
現代の動物でミアキスに似ているのではないかとされているのが、
イタチか、このマダガスカルの固有種・フォッサで、
ミアキスもフォッサ同様に
樹上に暮らしていたと考えられています。
このミアキスのうち、
一部の集団が地上に降り、
そのまま暮らし続けたのがイヌ科となり、
森に残ったのがネコ科たちということになります。
オオカミやハイエナなどに見られるように、
イヌ科は草原で狩りをするため、
集団による社会性があり、
長距離を走るための脚力を備えています。
一方、群れない大多数のネコ科は単独行動を好み、
狩りも瞬発力に頼ることになります。
犬と猫の違いのほとんどは、
こういった点から生まれています。
犬と猫の両方と暮らした方ならご存じでしょうが、
犬はあまり食べ物の好き嫌いがありません。
出されたものを食べます。
しかし、猫は選り好みをします。
集団生活だった犬は、草原で狩りをするため成功率が低く、
また、獲得した獲物も自分だけのものにはできません。
よって食べられる時に食べる。食いだめする。
選り好みはしないというのが犬の習性です。
一方、猫は比較的狩りが成功しやすい森ですので、
満腹であれば食べ物に見向きもしませんし、
一見すると贅沢に見えるような選り好みをします。
番組では触れられませんでしたが、
この違いは彼らの歯にもよく顕れています。
犬の奥歯には私たち同じような臼歯がありますが
猫の臼歯は尖っています。
肉食獣の歯は肉を噛み切るためのものですが、
犬には草食性や雑食性にあるようなすりつぶすための機能が備わっています。
これは獲物が得られなかった時などに、
植物性のものを食べるために進化したと考えられ、
現代の犬の食事も
野菜などがたくさん含まれていることが多く、
野菜そのものを好物にしている犬も珍しくありません。
…たぶん、続きます。
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