吉田博「瀬田之唐橋」
東京都の新型コロナウイルス新規感染者数が1,832人ということで、
下がる要素が見られないため、
少なくとも3,000人、もしかすると5,000人規模もありそうな気配。
東都京の直近の実効再生産数は1.37程度で、
大阪府は1.47程度で新規感染者数は491人。
先週、大阪府の実効再生産数が1.6を超えていた時があり、
最大の波が来るかと思いましたが、今は少し下がっています。
実効再生産数は1人の感染者が何人を感染させるかという数字です。
1であれば、感染者数は横ばいに、
それを超えれば増加、減れば減少となります。
1.6もあれば、感染者数は激増していくことになるでしょう。
とはいえ、数字の意味するところは変化してきています。
今、病床を埋めているのは40~50代が多く、
その理由の一つにはワクチンがあります。
高齢者へのワクチン接種が進み、
高齢者もそれなりにこのウイルスに曝露しているのでしょうが、
感染しない、もしくは感染しても大した症状が出ていないということかと思います。
もう一つが「高齢者でなければ感染しても重症化リスクは低い」という
若い世代の思い込みです。
高齢者と比較すればたしかにそうなのですが、
50代以下の重症化リスクも馬鹿に出来ません。
そして、日本における「重症」の定義は諸外国に比べて高く、
軽く考えてはいけないのです。
日本ではICU(集中治療室)に入るか、人工呼吸器が必要になると、
重症という扱いになります。
呼吸困難があり、肺炎所見が見られても中等症、
酸素投与が必要になり呼吸不全が見られるだけでは中等症扱いなのです。
報道やドラマなどで鼻にチューブを付けている映像を
ご覧になったことがあるかと思いますが、
あのカニュラ、カニューレなどとも呼ばれますが、
あれを必要としているだけでは中等症ですので、重症者にカウントされません。
重症化しなければいいと考えるのは危険です。
若い世代ほど後遺症が出やすいという認識も必要です。
今は東京の逼迫が伝えられています。
第5波と呼ばれる現在の波ですが、
ワクチン接種が進み、大きな波としてはこれが最後かもしれません。
最後とするよう、従来どおりの感染拡大防止に努めたいと思います。
…本題はこの先にあり、
長くなりそうでしたので、次に続きます。