3年目となるコロナ禍では、社会の要求も変わり、
これまではできなかったことが再開されようとしています。
たとえば、Jリーグでは声出し応援の段階的導入が始まろうとしています。
この感染症はその感染力の強さと重症化が対応を難しくしているのですが、
もう一つ、難しい問題となっているのが後遺症です。
後遺症は「Long COVID(ロング・コビット)」と呼ばれ、
この感染症による重症化は高齢者や基礎疾患のある人に起きやすいのですが、
後遺症は広い世代に見られ、特に若い世代に多いという特徴があります。
東京都福祉保健局が公開しているこのリーフレットがわかりやすいです。
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/soudan/longcovid_leaflet.files/leafletA4.pdf
広島県感染症・疾病管理センターの調査によれば、
後遺症の有無では、「有り」が34%で「なし」が66%。
「有り」と答えた人のうち、社会生活への影響では、
「とてもある」15%、「まあまあある」23%、
「あまりない」42%、「まったくない」17%となっています。
後遺症は人それぞれで、根本的な治療法というものもありません。
基本的には症状に対する治療ということになるでしょう。
センターの調査による症状の統計がありますが、
これは多く報告されたもののみを挙げているだけで
まだまだ、多様な症状が報告されており
しかも、半数以上の人が複数の症状があるとしています。
このあたりももっと注目されるべき点かと思います。
こちらはWHOの臨床医療担当トップのジャネット・ディアス氏による解説。
日本語の公式字幕が付けられています。
大野麥風 大日本魚類画集「鮎」
新型コロナ感染症についてのトピックスといえば、
いよいよ、ノババックスのワクチン接種が開始されるとのこと。
これらの報道では、いずれも23日から予約を受け付け、
大阪府は31日から、岐阜県では6月9日からの接種開始です。
このワクチンにおける感染者の後遺症について、
データがないのは当然で仕方ないのですが、
こちらに「感染後にワクチンを1回以上接種した人」に対する研究があります。
ワクチンはファイザーとモデルなのmRNAと、
アストラゼネカのウイルスベクターワクチン。
全体の23.7%に後遺症があり、
1回接種後に有症状率が12.8%低減。
2回目以降にも減少が見られますが、大きな変化ではないようです。
もちろん、感染前から接種するほうがいいのは当然で、
後遺症を抱えるリスク、後遺症の軽減効果が期待できます。
今、現場では小児と妊婦の感染も目立ちます。
社会の変化に対応するためにも、接種をおすすめします。