4月スタートのドラマでは、
「37歳で医者になった僕~研修医純情物語~」を見ています。
草彅剛さん主演のドラマですね。
医療もののドラマには食指が動くんですけれど、
病院モノといいますか、
病院内の権力闘争とかがメインになりますと、
一気に興味を失う私です。
今作は、これら
を原作としていて、
こちらは原作者の体験記が綴られています。
実はこの「先生と呼ばないで」はずいぶん前に話題になった時に
読もうかと思ったことがありまして、
ただ、どうも評判があまり良くないので読まなかったんですけれど、
ドラマ版は印象が違う感じで、
こちらは興味深く見続けております。
(まあ、原作も読めばいいのですが)
医療ものですが、スーパードクターものではありません。
三十代で医師を目指し、
37歳でようやく研修医となった紺野祐太が主人公です。
彼と同じ研修医はもちろん、指導医までが年下で、
そんな環境の中、彼の考える医療における信念を貫こうとする物語です。
要領よくということが出来ない質で、
病院内の不文律、たとえば患者に関わろうとするならば、
絶対に担当医を通しておかないといけないとか、
そういったことを無視して行動します。
紺野医師の頭の中にあるのは、
患者さんのための医療であり、病院であり、
患者が求める医療サービスを行う事だけのようです。
彼が医師を志したのは、
どうやら、婚約者(ミムラさん)が腎不全であることが関係しているようで、
専門もそちらを志望しているようです。
そして、彼女は失声症で、
この二つの障害の原因が彼との旅行での事故であるようです。
実際はどうなんだろうと思うような話もあります。
第1話の患者さんとしての主役は北村総一朗さんで、
素晴らしい名演でしたけれど、
栄養は点滴だけで食事は出来ない状態で、
ついには胃瘻(腹部外から胃内腔にチューブを留置し、栄養を摂らせる)
という処置が決定されるんですが、
それに疑問を抱いた紺野医師はゼリーなどの柔らかいものでテストしたいと
言い出すんですね。
この患者に嚥下障害がないとはいえず、
もしも口の中のものが肺に入れば、
誤嚥性肺炎を引き起こすことになります。
だから、担当医(=指導医)は紺野の提案を却下し、
周囲も反対する訳なんですけれど、
最終的に彼は実行してしまうんですね。
患者がゼリーを飲み込んだところで、
他の医師たちが病室へ駆け込んできて、
そして、患者は問題なくゼリーを飲み込み、
気道へは入らなかったのでよかったのですが…
たしかに劇中の胃瘻という処置の決定には軽いもの感じましたけれど、
だからといって、この紺野医師の行動はマズいですよねえ?
他に、シビアな話もあり、
今週は甲本雅裕さんが患者さんだったんですけれど、
余命半年という宣告があって、
治験段階の新薬に望みをかけるという内容でした。
治療できないという段階では、
現在のこの病院にいられなくなるという件、
2年前の父のことを思い出しました。
新薬の可能性を提示しようと提案したのは紺野医師なんですけれど、
使用するかどうか選ぶのは患者さんで、
この時点での成功率は10人が使用して、
7人に病状改善が見られ、残りの3人は最短数日で死亡というもの。
患者はその説明を受けた上で、信頼する紺野医師に
先生が「治る」と言ってくれれば
この新薬に賭けると言います。
ここでこのシーンは切れていて、
紺野医師なら「治る」と言いかねないとか、
「治る」と言ったに違いないとかいう話になるんですけれど、
結局、患者は新薬の治験に臨み、
退院の可能性まで告げられるまでに回復するんですが、
突然吐血して間もなく死亡してしまいます。
紺野医師は「治る」と言っておけばよかったと
泣きながら後悔していました。
医師としては、7対3の確率でしかないのに、
「治る」と言ってはいけない訳で、
でも、もしも、あの時紺野医師が「治る」と言っていたら、
この治験が成功した可能性、
患者が回復した可能性は高まったのだろうかとか、
そんなことを考えました。
あとは…、指導医が斎藤工さんなんですけれど、
昨年の今頃はテレビ東京のドラマでスーパードクター役、
彼がこの紺野医師のようなことを言っていたような気がして、
何やら妙な気分になりました。
そして"教授"が松平健さん。
登場する度に違う甘い物を食べています。
紺野医師の理解者ではないようですが、
彼も変化していくのでしょうか?
もう一つ見ているのが「クレオパトラな女たち」。
今夜のものはまだ見ていませんが、
美容外科のお話です。
医療ものは大好きですけれど、
この分野のものは初めてですね。
私は美容形成にネガティブな訳ではないんですけれど、
私の価値観に影響が出るのかどうか、
ドラマの出来次第ではそういうこともあるかもしれません。