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ビーバップ!ハイヒール「本当に怖い 冤罪事件簿」 ~捜査官によって創作される犯罪~ その2

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昨夜の記事

ビーバップ!ハイヒール「本当に怖い 冤罪事件簿」 ~捜査官によって創作される犯罪~ その1
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11106332131.html

こちらからの続きです。


次は罪を犯していない人が、
罪を認めてしまう、自白してしまった事例です。

数年前、木像2階建て店舗住宅が全焼する火災がありました。
ここは1階が寿司店で2階が住居となっていました。

火元は隣のペットショップの2階と断定されましたが、
その数ヶ月後、寿司店主人Cさんの元へ私服警官たちが尋ねてきました。
警察署まで同行して欲しいと言っています。
火事の事で話を聞きたいということですが…

どういうことかわからないものの、
求めに従い署まで行く事にしたCさんでしたが、
警官は奥さんにも話を聞きたいらしく、
仕方なく、Cさん夫妻は同行することにしたのですが、
なぜか違うクルマに乗せられ、
さらには違う警察署に連れて行かれてしまいました。

朝8時。
警察署に着いたCさんは何度も鉄格子のある扉を通らされ、
窓がなく小さな取調室で待たされることになりました。
募る不安。
Cさんがここへ通されてから15分後に
2人の警官がやってきました。

あの火事、お前が放火したんだよな

Cさんには放火容疑がかけらけていたのでした。
彼にはどういうことだかわからないまま。

警察が目を付けたのは借金でした。

お前、あの火事のあと、
火災保険で借金を返しているじゃないか!


彼にはサラ金に借金があり、
それを保険金で返済していたのです。
しかし、自ら放火した訳ではないんです。

Cさんは何度も何度も無実を主張し続けました。

しかし、取調官は耳を貸しません。

延々と続く取り調べは、
午後11時を回っていました。
疲れ果てるCさん。

もう帰らせて下さいよ…

と頼んでみます。
すると、明日も出頭するという条件付で、
家へ帰る事を許してくれました。

やっと帰宅したCさんを、
先に返されていた奥さんが出迎えます。
ところが…、家の前には私服警官が張り込んでいたのでした。

いったい、なぜこんな事に…
刑事の影に怯えながら、
2人は一睡も出来ずに朝を迎えてしまいました。

朝8時、再び始まる長い取り調べ。
眠っていない彼は意識が朦朧としてきます。
そこへ

このままでも、お前を逮捕、起訴出来るんだぞ

と取調官が言っています。
さらに続けて、

お前が喋らないと、奥さんの取り調べがきつくなるぞ!

と恐ろしい言葉を発します。
Cさんの奥さんは近ごろ、体調を崩しています。

お前! 奥さんを見殺しにするのか!?

自分の辛さから、
彼女が現在どのような目に遭っているかを想像します。

このままじゃあ、逮捕されるだろうな


…ついに、彼の心は折れてしまいました。


…わかりました。確かに…私がやりました…-

やってもいない放火を自白してしまったのです。

追い詰められた人間に訪れる魔の瞬間。
有罪になれば大きな罰が待っているのはわかっていても、
しかし、それは今の苦しみと比べると遠い先の事。
自白すれば、楽になれる…

この自白を受けて、取調官は具体的な犯行の手順を尋ねます。

じゃあ、まず訊こう。どうやって隣の家に忍び込んだんだ?

火元は隣のペットショップ。
その侵入方法を尋ねています。

えっと…

答えに困るCさん。
もちろん、彼はそんな事をしていない訳ですから、
答えられるはずはありません。
すると、取調官は…

ちなみに、1階は厳重に戸締まりされてたから、
そこからは無理だなぁ…
どこから侵入した?


Cさんは取調官の言葉から、
どこからなら侵入できるかを考えました。

…2階です

取調官は

その通り! 2階だよな!

求める答えが得られたことに納得しています。

どうやって火を付けたんだ?

少し考えるCさん。

煙草で…

と答えたものの、これは"不正解"だったらしく、

煙草じゃないだろ。煙草じゃ。
煙草に火を付ける時…、どうするんだ?


と、また"ヒント"を与えてきました。

ラ、ライターで…

これを聞いて満足げな取調官。

そうだよな。ライターだよな


結局、Cさんはやってもいない放火の罪で、
懲役13年が求刑されることとなってしまいました。

このままでは、無実にもかかわらず、
長い刑務所暮らしとなるところでしたが、
彼は我に返り、弁護士に対して無実を主張、
弁護団が火災現場を調べ上げ、
火元が別の場所であることを立証しました。
供述の全てが出鱈目であることがわかり、
やっと、Cさんは自由の身になれたのです。

ここまでに4年の年月を要しています。



今井核弁護士が仰います。

日本の刑事裁判っていうのは、
日本の社会の中で、あまり知られていないけれども、
非常に隠れた後進性を持っている、遅れているということだと思います。
多くの人が日本の刑事裁判のあり方に、
裁判員制度も始まりましたし、関心を持って下さって、
注目して下さることが大切な事のかな、と思いますので、
皆さん、よろしくお願いします。


これら3件の事例では、無実を証明しうる材料が存在していたため、
最悪の事態は免れました。
しかし、もしも、それがなかったとすれば…
現実に無実の罪で有罪判決を受けた人が多数いるのではないでしょうか?
私たちにとっても人ごとではない話です。

そして、こういう事例は冤罪被害者が生み出されていっているとうことは、
本来明らかにされるべき、
真実の糾明が出来なくなる可能性が強くなるという事でもあります。
誤った先入観や下らないプライドのために
本当の犯罪者がのうのうと暮らしている事になります。

冤罪弁護士/今村 核

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ねてしてタペ


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