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所さんの目がテン! 「メンタリズムの科学」~メンタリストDaiGoさんご本人の解説~

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英語の"mentalism"とは本来「心理主義」「精神主義」で、
"mentalist"は「心理主義者」「読心術者」などを指すようですが、
DaiGoさんはご自身を
「メンタリズム」を用いる「メンタリスト」だとしています。



たとえば、こんなフォーク曲げを見せることが出来ます。
彼自身、仰るところのメンタリズムは、
超能力でもなんでもないと語ります。
それは、物理学や心理学などの科学の知見を利用したものなのでしょう。

戸越商店街を歩いている人に、
小さな水晶玉を渡し、
右手か左手のどちらかに握ってもらいます。
それをユージさんが当ててみようとします。
単純に考えれば、確率は2分の1。
当てずっぽうでもそれぐらいは当たりそうです。
その結果は

当り 11
外れ 14


となり、やや外れが多くなってしまいました。
次にユージさんはDaiGoさんから秘策を授けられます。
この秘策を用いた場合、

当り 18
外れ 7


と、正解率が大きく上昇しました。
最初の場合は44%なのに対し、
秘策の場合は72%が正解です。

DaiGoさんは

マッスルリーディング

という技術を用いたと説明します。
これは文字通り、筋肉を読む技術だそうです。

帝京科学大学医療科学部の伊藤譲准教授は、

たとえ小さな物でも、
物を握ると筋肉は必ず反応しますので、
固いということがわかります。


と解説。
筋電計で確かめます。
まずは両手に何も握っていない状態の握り拳では、

所さんの目がテン! メンタリズムの科学

このように筋電計はほとんど振れません。
次に右手に水晶玉を握った状態だと、

所さんの目がテン! メンタリズムの科学

右手の筋肉のみに変化が見られ、
筋肉が緊張していることを示しています。
ユージさんはDaiGoさんから、
握った拳の親指と人差し指の間に軽く触れて、
固い方を選ぶように秘策を授けられていたのでした。

これでユージさんは正解率を上げることが出来ましたが、
それでも3割近い確率で誤答しています。
さらに正解率を上げるための方法もあるようで、
それには観察力が必要です。

所さんの目がテン! メンタリズムの科学

この例ではDaiGoさんは右手に水晶玉を握っています。
人は物を握った時に、
握っているほうの拳を上げてしまう傾向があるらしく、
また、

所さんの目がテン! メンタリズムの科学

隠したいという心理が働いた結果、
物を握っているほうの親指が高くなりやすいんだそうです。
これらを観察出来れば、
正解率を上げることが可能になるとのこと。



次はDaiGoさんが人の性格を読み取る、というもの。
何も知らされていない被験者男女それぞれ4人ずつの前に、
DaiGoさんが現れました。
驚く一同に

皆さんにいくつかのアンケートを答えていただいて
その結果から、皆さんの性格を分析してみようと


と、DaiGoさんから説明されました。

8人に配られたアンケートは心理テストのようです。

メンタリスト DaiGo
オールドラフォード大学 好野教授監修
主要6因子性格検査


と書かれてあり、
その下には名前や性別、血液型を書く欄もあります。
アンケート自体は100問で構成されています。

被験者がアンケートに回答している時、
別室に下がったDaiGoさんは

今、被験者の皆さんにはアンケートに答えていただいていますが、
皆さんが心理テストを受ける前から、
診断結果は用意されています


とカメラに向かって話し、
その被験者たちが回答するであろう診断結果を
広げて見せています。

心理テスト終了から30分後、
8人に診断結果が示されました。
診断結果は10の項目からなり、
被験者たちには、もしも各項目に自身に当てはまるのであれば、
項目ごとに「○」をつけてもらいます。
これがそれぞれが「○」をつけたその数。

所さんの目がテン! メンタリズムの科学

その結果は全体の約78%に「○」が付けられていました。
しかも、それはDaiGoさんが事前に用意していた診断結果です。
これは…?

ここでDaiGoさんが被験者たちに謝罪します。

ごめんなさい。全て嘘です。
診断結果も心理テストも何の関わりもないんです。


意味がわからない被験者たちですが、

DaiGoさんに求められて、
それぞれが受け取った診断結果を
隣の席の被験者と見比べることにしました。
すると一つのことに気付きます。

全員が同じ診断結果

であることに。
「診断結果」はこのようなものでした。

・あなたは他人から好かれたいと思っている反面、自分自身を批判する傾向があります。
・あなたの性格には弱いところがありますが、それを克服する力があります。
・あなたは使われず、生かし切れていない才能をいくつか持っています。
・あなたは普段、活発で明るいですが、時々深く悩むことがあります。
・あなたは、ある程度の変化や多様性を好みますが、制約や限定が多いと不満を抱きます。
・あなたは物事をうまくこなすために、計画や目標を立てることが多いが、急な変更にも対応できると思っています。
・あなたは法律や社会のしきたりを順守することは大切だと思っていますが、規律が多いと窮屈に感じてしまいます。
・あなたは他人に、自分の意見ばかり主張することが賢明でないことにきづいています。
・あなたには、外交的で社交的な時と、その一方で内向的で用心深く控えめな時があります。
あなたの願望は時に、非現実的な傾向のものがあります。


お気づきになりますか?
全員が同じ診断結果なのに、
なぜ、彼らがこれらを自分自身に当てはまると信じたかについて。

日本大学文理学部心理学科の厳島行雄教授の説明です。

まず、今回の性格検査を非常に権威のあるものだということを、
信用させることが出来たということですね。


今、心が読めるとして
テレビでよく見かけるDaiGoさんの心理テストであり、
そして、何だかよくわからないものの、
外国の大学名とそこの教授の監修であること、
そして、100もの質問数によるテストであること、
さらに回答後30分も経った後で、
診断結果が示されたことで、
これが非常に意味のあるテストであると
被験者に信じさせることに成功しました。

そして、もう一つ重要なのが

バーナム効果

です。
フォアラー効果とも呼ばれるこの現象は、
1948年、アメリカの心理学者バートラム・フォアが
今回のような「心理テスト」を行い、
今回示されたものと同じ「診断結果」を学生たちに示して見せました。
実は、これらの「診断結果」のオリジナルの文章は、
フォア教授が星占いの本からピックアップして、
つなぎ合わせただけのものだったのです。

誰にでも当てはまりそうな事柄を、
さも自分だけに示された分析だと誤解させているんです。
たとえば、

あなたは普段、活発で明るいですが、時々深く悩むことがあります。

この文章の前半か、後半のどちらかに、
たいていの人は当てはまることでしょう。
これを読んだ人は、
自分に当てはまるほうをより強く印象づけてしまう傾向があります。
DaiGoさんは

もしも、メンタリストが実際に使うんだったら、
「あなた普段活発で明るいですね?」と訊いて、
相手から「うんうんうん」という反応が返ってきたら、
後半の部分は言わないんです


と解説します。
この技術を利用している商売はたくさんありますので、
ぜひ、憶えておいて下さい。
彼がこの解説をしていることを
快く思っていない人がいることでしょう。



最後は、彼がテレビでよく実演して見せている

相手の選択を当てる

というもの。

用意したのは青、赤、黄の3本のペン。

所さんの目がテン! メンタリズムの科学

DaiGoさんとは初対面の被験者に、
どれか1本を選んでもらいますが、
その前に、既に被験者がどれを選ぶかを予言した紙を入れた封筒を、
DaiGoさんが被験者に示します。
そして、彼はアイマスクをして後ろ向きになり、
被験者がペンをどれか1本選びます。

所さんの目がテン! メンタリズムの科学

被験者が選び終わった旨を知らせますと、
DaiGoさんは胸に入れていた封筒を取り出し、
後ろ向きでアイマスクのまま、
自分の肩越しに

所さんの目がテン! メンタリズムの科学

封筒を取り出して見せて、
あらためて向き直り、
被験者に封筒を渡して中から紙を取りだしてもらい、
そこに入れられている色紙と合致していれば、
DaiGoは的中したことになります。

所さんの目がテン! メンタリズムの科学

6人で試した結果、全員で的中させることが出来ました。

最初から全ての答えをわかっている訳ではなくて、
相手を観察して相手が選びやすい答えを予測し、
その答えに誘導し暗示をかけていって
特定のペンを取らせるようにした、と


と、DaiGoさん。

今回の6人では、4人が真ん中に置かれていた赤いペンを選びました。
どうやら、人間は真ん中のものを選びやすい傾向があるようです。
真ん中は安全な選択であり、
平均的な所でどうにかしようとする、
極端は避けたいという心理が働くのかもしれません。
さらにその確率を高めるための工夫が。
DaiGoさんは相手に選ばせる時に、
利き手と逆の手でペンを取らせていたんです。
これで真ん中を取る確率がさらに高まるというんです。

商店街で実験です。
全く同じの3本の黒いペンをテーブルの上に用意して、
街の人に利き手と逆の手で1本を取ってもらいます。
比較のために利き手でも実験した結果、

所さんの目がテン! メンタリズムの科学

利き手の場合は真ん中と右がほぼ同数だったのに対し、
利き手と逆の場合は少し中央が増えています。
これで真ん中を選ぶ確率は52%となりました。
しかし、先の6人の結果では66%が真ん中を選んでいます。
そのために、さらに確率を高めるために、
視覚に対して情報を増やすという工夫をしています。
人間は視覚に支配されている動物で、
その情報量で選択肢が変わるといいます。

所さんの目がテン! メンタリズムの科学

たとえば、説明をしている段階で、
このように一時的に中央以外を相手の視覚を遮ってしまいます。
あとは服の色、ペンを覆う布などで、
赤の情報量を増やすことなどが有効です。
このように、出来るだけ「真ん中の赤」へと誘導していくのでした。

しかし、DaiGoさんは6人のうち、
2人がそれ以外を選択しているのに、
的中させることが出来ています。
それについて、

服装から青が好きな人だと推測して、
僕のファンだと言っていたことから、
自分が青を着ていることが多いので、
青を選ぶだろうと考えた


また、

服装から赤が好きだと推測したものの、
入室時にDaiGoさんの存在に、
心を読まれることを警戒していることに気づき、
色を変えたんです。それで、黄色にしたんです。


と解説。
実際、黄色を選んだ人は難しかったそうで、
青の可能性、裏の裏で赤だったのかもしれないとのこと。

今回は非常に興味深い目がテンでした。









ねてしてタペ


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