また、ひがみたくもなりますよねえ。
当時の鈴木大地選手がバサロで金メダルを獲得しますと、
すぐにルール改正が行われて彼のバサロはもう使えなくなり、
ノルディック複合を含むスキージャンプでは、
日本選手たちの活躍がめざましい中、
長身の選手に有利になるようなスキー板の基準変更。
柔道もJUDOの色合いが濃くなり、
我が国のお家芸とはいえなくなりました。
これでは2020年の東京誘致にも大きなマイナスとなってしまいそうです。
まだ実施されないと決まった訳ではない、
とはいうものの、その希望に対しても複雑な思いがあるんですよね。
ダイヤモンドゲーム(男子野球+女子ソフトボール)
空手
スカッシュ
武術
スポーツクライミング
ウエークボード
ローラースポーツ
9月のIOC総会で、これらにレスリングを加えた中から、
どの1競技を実施するかを決めるというんですが、
これまで日本は野球とソフトボールの再実施を求めてきた訳です。
仮にレスリングが実施されることになった場合、
それは野球とソフトボールが実施されないという事でもあります。
困りましたねえ。
ロビー活動を怠っていたとされているレスリングですけれど、
結局、政治力でどれを外すかが決められているという現実を
問題視する声はないのでしょうか?
委員の一人であるサマランチJr.は近代五種の出身ですよねえ。
近代五種なんて欧州人しか興味ないのでは?
ロゲ会長以外14人中8人が西ヨーロッパの人間。
それぞれの出身競技もその数は少ない。
偏狭な価値観であることは間違いないでしょう。
だいたい、前会長の息子が理事会にいることを、
誰も疑問視しないのでしょうか?
実施競技が膨張し続けることが、
オリンピックにとって現実的ではないのはわかりますが、
古代オリンピックから、
そして第1回近代オリンピックから欠かさず行われていたレスリングが
外されることになるとは。
それで、コンパクトなオリンピックといいながら、
放映権料はとんでもないことになっている訳です。
ロンドンオリンピックでは、
どの放送局も大赤字で放映権を獲得、
私たちはそれを見ることが出来ていました。
がめついという点においては、
一流の組織ということでしょうか。
今、競技ごとの大会以外で、
国際的なスポーツの祭典といえば、
「エックスゲームズ」と「ワールドゲームズ」があります。
ワールドゲームズは夏季オリンピックの翌年に行われ、
今年コロンビアのカリで行われるようです。
オリンピックで実施されない競技が行われる大会で、
7人制ラグビーのように、
ここからオリンピック競技になることも。
エックスゲームズは、
エクストリームスポーツが行われる大会で、
エクストリームスポーツの定義が難しいんですが、
おそらく、レスリングはここに入らないでしょう。
オリンピックからレスリングが漏れた場合、
やっぱり、ワールドゲームズで行われるんでしょうか?
でも、これ、IOCが後援しているんですよね。
なんだか悔しいです。
本当は、こんなオリンピックじゃなくても、
新しいスポーツの祭典が始まればと思います。
選手たちとそれを応援する人のための大会、
オリンピックの価値を下げ、
IOCが危機感を憶えるほどの祭典に成長しうる大会、
始まったりしないものでしょうか?
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レスリングのオリンピック中核競技からの除外について考える
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