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黒田東彦日銀総裁「マネタリーベースを2年で2倍に」

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たいへん目出度いことですね。
ここまでのデフレから脱出しようというのですから、
これぐらいか、これ以上のものがないと。
数字でいえば、日本円が2年間で140兆円近く増えることになり、
インフレへと誘導出来るのではないかという話です。

もちろん、それだけでは無意味で、
それをどう使うか、使わせるかが問題で、
そこは政治家の仕事になるでしょうか。
間違えばスタグフレーションに陥ることもあり得ますし。


デフレについてずっと考えていて、
こうして真っ当なデフレ対策が必要なのはもちろんなんですけれど、
デフレ脱却の真の障害は、
私たち自身なのかもしれないんですよね。

15~20年続いているデフレ。
もう好景気の時代を全く知らない世代が育っています。
私たちが何か買い物をする時に、
気になるのはやはりお値段で、
より安く、よりお得にということを考えます。
時にチラシの比較をしてみたり、
先週の値段はどうだったか思い出してみたり。
もう長年、不景気の中で生活していますと、
それ以前の生活を経験していても、
どのようにして買い物をしていたか、
忘れてしまっていますよね。

もちろん、それが悪いということではないんですが、
そういったことが既に習慣化されていることが、
不景気を継続させることになるのでしょう。
牛丼チェーンの価格競争、
凄まじいですよね。
それぞれのお値段もそうですけれど、
その影響で、周囲の飲食店、
お弁当屋さんなども値下げすることになります。
経営努力でどうにかなるぶんを通り越してしまえば、
人件費が切り詰められ、収入は下がります。

1月にテレビ東京で久米宏さんの番組、
「実は日本人はデフレが大好き」を見たんですけれど、
番組の最後に経済学者の浜矩子さんと、
ニトリの似鳥社長がデフレについて話されていたんですけれど、
全然、話がかみ合わないんですね。
社長は安くて良い物を作ればお客さんが喜ぶ、
だから、海外に生産拠点でコストを低く抑えて、
と仰るんですが、浜先生はそこが問題だと仰る。
社長はお客様のニーズに応えているんだから、
問題はないという主張で、
浜先生はそれこそが日本経済に悪影響を
与えているんだと指摘される訳です。


あと、私が思うのは、
お金をたくさん使っている人を
私たち一般人は、どこか白い目で見ていることはないでしょうか?
不景気になると、私たち一般人はお金を使わなくなります。
そこには収入の落ち込みや雇用不安なども絡んでいるんですが、
お金持ちはお金があるので、
どんどん使ってくれればいいんですが、
世間がそういう状況の時に、
派手にお金を使い続けていると、
特に目立つんですよね。

日本はお金持ちにとって、
住みづらいところなのではないでしょうか?
そのお金持ち自身も周囲の目が気になるでしょうし。
企業の内部留保が設備投資などに回されていないことが
不景気の要因の一つとされてていて、
同様に、お金を持っている人が、
お金を使わないことも同じことなんですよね。


黒田日銀総裁のアナウンスは重要で、
それだけで株価が大きく跳ね上がりました。
私たちが景気上昇を実感するにはまだ遠いですけれど、
そのためには必要なプロセスではあるでしょう。
国が、企業がお金を使うこと、
そして、その使い方も大切です。
それに加えて、私たち国民の考え方も重要だと思うんですが、
このデフレの泥沼にどっぷり浸かり続けていることで、
それを改める方法がよくわからないんですよねえ。

たった105円で信じられないものが手に入るようになって、
その驚きすらも薄れてしまっていますし…



ねてしてタペ



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