昔、"その話"については少しだけ、
やしきたかじんさんが断片的に話されていたことがあって、
ようやく、"その話"の全貌が理解出来ました。
この日の放送にはたかじんさんの復帰祝いということで、
明石家さんまさんがビデオでご出演。
「毒舌王決定戦」の企画でしたので、
それにも参加されていました。
まずは番組冒頭。
えー、どうも。ご無沙汰しております。
明石家さんまです。
復帰、なされたということを聞いております。
もう帰ってこないと思ってたんですけど…、
さすがに不死身のやしきたかじん、
帰ってこられたので、心から喜んではいませんが…、
とにかく、ほんとにおめでとうございます。
と祝辞。
そして、番組後半で"その話"を。
まあ、僕はあんまり関西のテレビを見る機会は
少ないんですけれど、
北新地でごみ箱に頭を突っ込んでいる
やしきたかじんさんを見ると、
もうあかんな、と思いますけれど、
まだバイタリティがあるというのが
ほんとに凄いですよ。
たかじんさんは。ええ。
僕が初めて…、舞台…ってことでもない、
喫茶店で兄弟子と落語会をやったことがあって、
僕は一生、やしきたかじんさんがどんな人であろうが、
どんなに人に嫌われようが、
僕はその恩を忘れられないので、
非常に困っているんですけども。
喫茶店で僕と小禄さん(兄弟子/明石家/五所の家/故人)で
「二人会」を、
僕が18か19だったと思うんですけれど、
二人会の日に台風が来て、
チケットを持ってるお客さんが来られなくなったんですよ。
でも、それでも喫茶店はオープンしてるし、
台風来て、大雨降って、
マスターが連絡してくれたのが、たかじんさんなんですよ。
京都の、お店の。
たかじんさん、憶えてはるかな、
ほいで、ある女性と…、
この女性も…、ちょっと言えない…んですよ。
あの…、たかじんさんの口から聞いていただくほうが、
ほんとにいいと思います。
それが…、ああ、これは言わんほうが…
たかじんさん、この事を憶えてはると思うんですけれど、
たった二人の…、客席も二人、
そして、出演者も二人。
それで、カウンターに寂しく「邪魔やな」と見つめるマスター。
この5人だけが喫茶店に残りまして、
ほいで、二人のお客さんの前で、
僕たちが落語をやったり、大喜利やったり、
二人でやったんですけれど、
それを、ずっと面白くないのに、
笑っていただいたやしきたかじんには、
今でも感謝しております。
ほんとに感謝しています。
僕は忘れていません。
たかじんさんも…、前、会うた時、
憶えてはったような事、仰ってました。
あれが僕です。
今の俺とあの時の俺とは一致してないんじゃないかと、
思うんですけども。
大阪ローカルやよね? これね。
だから…、たかじんさんの女性関係はあまり知らないんですけれど、
まあ、そんな事よりも、お酒を飲んで、
女に説教するという噂だけは聞いています。
たかじんさんは酔うて憶えてはらないと思うんですけれど、
私のコレにも説教したことがあるんです。
北新地のお店です。
私が彼女のマンションで、
彼女の帰りを待っていたんですけれど、
えらい遅くなりまして、
「何しとったんや?」と訊いたら、
その女性が「たかじん話、長い!」って。
相変わらずだな、と、
その時は思っておりました。
えー、その時のその夜も、
その女性も不満からか、
豊かな夜を迎えることが出来ました。
ありがとうございました。
…というのが、さんまさんのお話。
さすがに笑いに持っていってはいますけれど、
「その話」では神妙な表情をされていました。
ただ、たかじんさんは彼の説明について、
彼の記憶違いが含まれている、と。
あれはね、さんまがちょっと、
誤解してるところがある。
あの喫茶店に、兄弟弟子と
場所貸してくれませんか、と来たのは、
僕がある女性とその喫茶店を手伝っていて、
その当時、僕は同棲をしていた女性と。
水道橋博士さん
「その女性っていうのは、一般人なんですか?」
その時は一般人。
その時は一般人で、今は日本の俳優を牛耳るような
プロダクションの社長。
東京で。
その時、彼女が「貸したげて」っていうから、
貸したげた。
ほなら、台風が来た。
切符って…、さんまなんて言うても誰も知らんし、
小禄なんて言うても誰も知らんがな。
あの、喫茶店のマスターは、
あのスナックのマスターじゃなくて、
俺のスナックの知り合いのマスターに電話して、
「見に来たって」って言うて、それで一人来た。
無理矢理来たんが、その一人だけや。
それぐらいの台風やったんや。
二人座っとったんは、
その喫茶店手伝うてた、同棲しとった女性と俺の事や。
「客の二人」は。
それが二人で聞いとった訳や。
おもろない…、奴でもや。
横で彼女が…、「笑い」って言うから、
俺も…。
えなりかずきさん
「それがさんまさんっていうのが一致したのはいつなんですか?」
それは、ずいぶん経って、
彼が有名になって、僕に会った時に、
「その節は本当にありがとうございました」と、
「何の話?」と。
あれの、あの時のこうこう、
「あれは僕なんです」って言われて、
「えー!」と。
でも、いつ会っても、どんな状態の時でも、
この時の「二人会」の話をしてくれるんです。
たまたま、来てんて。ござ一つ持って。
貸すとこもないわね。そんなん。
でも、こっちはほら、
芸事、好きな女性やったから、
「貸したげたら」って言うて、
それで貸したげたんや。
認識が両者で異なりますが、
概ね、たかじんさんのお話が真実に近いのでしょうね。
凄いお話です。
この後、水道橋博士さんが
「向こうにしても、やしきたかじんが
やしきたかじんになるとは思ってないんじゃないですか?」
と質問。
僕は歌は歌っていたけれども、
それは単なる夜の世界で歌っていたりとか、
狭いライブハウスで歌っていただけの話で、
やしきたかじんの「や」の字も知らん時やから。
その女性も今はひとかどの人物のようですし…
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たかじんNOマネーGOLD ~明石家さんまさんが一生忘れない、やしきたかじんさんへの恩とは?~
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