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役者という人たちは…

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宮沢りえさんの代演が大反響のようですね。
天海祐希さんがご病気で降板せざるを得なくなり、
急遽代演に決まったのが宮沢りえさんでした。

休演になったのは2公演。
彼女があらゆる準備のために使えた時間は
2日余りだったとか。

元々、三谷幸喜さん脚本、
役者としての野田秀樹さんが見られる舞台として、
たいへん注目されていたんですけれど、
登場人物は三谷さんらしく、6人だけなんですよね。
台詞の量も当然多い訳で。
台詞を憶えればそれで演じられるかといえば、
全然違うでしょうし。

彼女はそれまでにこの舞台を観劇していて、
その事もあって、彼女に代演を依頼したということらしいんですが、
彼女が快諾した理由として、
2008年の彼女の妊娠が関係しているようです。

その時の野田さんの舞台は2ヶ月の長丁場。
宮沢さんが妊娠されていることがわかり、
野田さんは脚本を書き直して、
彼女の体への負担を考えたものされたんだとか。
しかも、当時はまだその妊娠を公表できる段階ではなく、
野田さんの脚本の直しは、
そう悟られないように配慮されていたとも。

今回、宮沢りえさんが代演の依頼を快諾された裏には、

恩返ししたい

という気持ちがあったんだそうです。

勝手な想像ですが、天海祐希さんを降板させるのは、
周囲の方も苦労されたのではないでしょうか?
そんな気がしますねえ。









夏八木勲さんが亡くなられました。
膵臓癌を患っておられ、
それを告知されても、役者を続けられたとか。
最後の最後まで役者さんだったんですね。

最後のお仕事となってしまったドラマ、
「ゴーイングマイホーム」では、
現場ではほぼ是枝裕和監督のみが彼の病を知る中、
最終回では彼の演じる役の葬式シーンだったとか。
夏八木さんは

良い予行演習になるから

と笑顔で棺桶の中に入られたそうです。
しかも、お棺の中は直接写らないのに。


とてもカッコイイ夏八木さんでしたが、
作品の重さを問わず、様々な作品に出演されていました。
必殺ファンの私には

必殺仕置人第20話「狙う女を暗が裂く」

が一番記憶に残っています。
とてもヘンな脚本でした。



この中に収録されている1話で、
製作側は何人も人を殺す元板前の"彼"に同情させようとしているんですが、
脚本そのものからは"彼"の気持ちに入れるものではないんです。
恨みに思うのはともかくとして、
殺さなくても…、というのが後の私の脚本に対する印象です。
でも最初の視聴当時は、
夏八木さん演じる"彼"の気持ちに入り込めたんですよね。
純情一途に必死に働く"彼"と、
恨みに憑かれ悪鬼となった"彼"の演技が素晴らしかったです。

計算してみますと、
34歳ぐらいの頃の夏八木さんでしょうか。

おそらく、私が鑑賞した一番若い夏八木さんだと思います。

この頃から既に、素晴らしい演技をされていたんですよね。

悼まずにはおれません。





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