橋下徹大阪市長が誕生してから、1ヶ月が経ちました。
実際には、就任前から市役所内でも
張り切って"助走"していましたけれど。
このひと月を見ていて感じるのは、彼の
自信
ですね。
府知事として、初めて政治家となった時とは違い、
ここまでに4年弱の府知事としての経験があるために、
それを裏付けとした自信があるのだと思います。
また、周囲もその経験に一目置いているため、
彼の話をよく聞いているのだと思います。
ただ、みんな
聞き分けが良すぎる
と思うんです。
彼の言う事に異を唱えない人ばかりなのが気になります。
民主党も自民党も国会議員、はずかしないかなあ、橋下市長にペコペコ、アーメーマ。
http://twitter.com/#!/kanpeitter/statuses/149278657679073281
市長就任直後、12月21日の間寛平さんのTweetです。
就任した市長は、早速上京し、
政府や各党要人と会談しています。
都構想についてなどを話したと思うんですが、
いずれも色よい返事ばかり。
中央は彼の勢力を敵に回したくないため、
聞き分けが良くなっているというわけなんでしょう。
もしかすると、府内、市内の情況が整えば、
大阪都もありえるかという雰囲気にはなりました。
理屈の上では、ここまでの譲歩の可能性はあるものと考えますが、
彼らの言葉通り、首尾良く事が進むものかどうか。
交渉の世界に生きてきた市長ですから、
彼らの腹の中ぐらいはわかっているとは思いますが、
浮かれないようにしてもらいたいですね。
これらとも関連して、市役所内でも聞き分けがよい人が多くなり、
そうでない人は早期退職を選んでいるのでしょう。
早期退職者が急増しているそうです。
その一方で、この機とばかり、
実力を見せようとする職員も出ているそうです。
私が危険だと感じるのは、彼の意見が通りすぎているということなんですね。
民主主義は人が間違うことを前提に成り立っているのでしょうから、
異議を唱える人が少しは出てこないとと思います。
そのためには、少し歩を緩めることも必要ではないかと。
今のところ、その気配はありませんが、
私が一番心配しているのが、彼が
偉くなる
ことです。
正しくは、本人が自分の事を
偉い
と自覚してしまうことを心配しています。
既に故人である横山ノックさんは大阪府知事でした。
新人として挑んだ選挙では、いわゆる溝板選挙、
自転車で選挙運動を続けられたと記憶しています。
そして当選、そして二期目へ立候補となります。
ここでは主に選挙カーを使用していたのでしょうか。
その選挙カーの中である事件が起こります。
運動員をしていた女子大学生への強制わいせつ事件です。
後に彼は自らの罪を認め、被害者への謝罪もしています。
その騒ぎの中、マスコミに囲まれた彼は
私は大阪府知事だぞ!
というような事を怒鳴ったと思います。
具体的な言葉は覚えていませんが、
高圧的で、自分は知事であるので道を開けろ、
そんなことを怒鳴っていました。
芸人としての彼は、20歳以上年下の芸人から、
ツッコミで頭を叩かれても、
笑顔のままだったような人でした。
それは参議院議員の肩書きがあっても、
愛される芸人ではあったと思います。
その彼が、自分を「偉い人」だと思っていることに、
当時の私にはショックを受けました。
偉くなっても構いませんが、
自分自身を「偉い」と思っている政治家の耳に、
届く言葉は少ないでしょう。
人の言っていることをしっかりと聞く、
そのためには驕る事があってはならないと思います。
橋下市長が、4年前に府知事に当選した時、
彼の意気込みから、殺されかねないと思いました。
実際にはそういうことは起こりませんでしたけれど、
今回、市長となった彼には「自信」があります。
各方面での改革を断行できるという「自信」が。
それも府知事としての経験という裏付けまであります。
闇の部分は大阪府よりも大きいのではないかと思う大阪市。
それだけ、税金を食い物にして、
左うちわで暮らしている連中が多いはずで、
多くの既得権益を奪おうとするということは、
それだけ多くの敵を作ることでもあり、
それらの連中が彼に対して抵抗、妨害を図ると思います。
前横浜市長の中田宏氏の著書でもそれがよくわかります。
そして、そういう工作で彼の政治家生命を絶てなかった場合、
何をするかといえば、橋下市長の
命を奪う
ことを考えるはずです。
福岡県では発砲事件が続いています。
脅して、相手を黙らせようという連中は確かに存在し、
また、殺してでも邪魔者を排除しようとする輩もいるのです。
それだけは第一に気をつけなければ。
もしかすると、合衆国大統領よりも
危険な立場になるかもしれませんので。