京大の研究チームが、アトピー性皮膚炎の
新たな治療薬の開発に繋がるかもしれない
化合物の発見に成功しました。
アトピー性皮膚炎発症のメカニズム、
そして治療薬開発の鍵を握るのが
フィラグリン
という蛋白質です。
フィラグリンは皮膚のバリアを形成するのに重要な物質です。
京大のチームによれば、
アトピー性皮膚炎患者の20~30%に、
フィラグリン遺伝子の異常がみられ、
また、ほぼ全ての患者にフィラグリンの低下しているそうです。
このブログでは「アトピー性皮膚炎」
「フィラグリン」を扱うのは二度目になります。
NHKスペシャル「アレルギーを治せ!」 茶のしずく事件から起こる懸念/アトピー性皮膚炎の治療
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11101717806.html
2年前のこの記事以来ですが、
アトピー性皮膚炎はスキンバリア(角層)の
ほころびが発症のきっかけだったんです。
私たちはこの病気の概念を完全に変えたのです。
ここでこのような言葉をお書きしています。
今回の京大の研究は、様々な化合物の中から、
フィラグリンを亢進する物質を選別しました。
そして
JTC801
という物質がフィラグリンの発現を上昇させることが判明したというもの。
皮膚バリア機能を高めることでアトピー性皮膚炎の症状を改善させる内服化合物を発見
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2013/130918_2.htm
詳しくは上の京大のサイトをご覧ください。
この研究で、フィラグリンの発現を上昇させることで、
アトピー性皮膚炎を改善させることが出来るということを証明しています。
今回の発見を基礎に、副作用の少ない、
あるいは副作用のない内服治療剤の開発が期待されます。
最後に、以前にもお書きしていますが、
アトピー性皮膚炎患者と
その親族にたかろうとする輩は少なくありません。
現在の外用薬を使用することによる不安よりも、
それを使用しない、
怪しげな治療法を行うことの恐怖のほうが重要だと考えます。
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世界初、皮膚を保護する力を強化 アトピー改善新薬開発に光 -京都大学-
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