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TPP交渉政府方針 皮革製品、酒類の関税撤廃 ~人身御供だろうが何だろうが敗者の自己責任~

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TPPはごくわずかの勝者と、
大多数の敗者を生み出すとして、
私は反対し続けている訳なんですが、
21日、政府の方針が報道されました。

皮革製品、酒類の関税撤廃へ TPP交渉で政府方針
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130921/plc13092109530005-n1.htm

政府は米などの重要5品目を死守するとしていますが、
皮革と酒については関税を撤廃するという方針で、
交渉していくつもりのようです。

上の記事にあるように、
国内の皮革加工の大半は零細業者です。
既に皮革加工業は厳しい状態ですが、
これを守るために輸入皮革加工品には高い関税率を課してきました。

輸出先でも関税が撤廃されれば、
この機会を捉えて、海外に販路を求める業者も出てくるでしょう。
その中には零細企業もあろうかと思いますが、
その機会は全ての零細企業に与えられている訳ではありません。
仮に等しく与えられているとしても、
そのほとんどのビジネスは成功しないでしょう。
国内の皮革加工で生き残れるのはごくわずか。
先進的経済学者によれば、
敗者が敗れたのは自己責任なんだそうです。

皮革製品に限らず、あらゆる産業で同様の事態に陥ります。
多くの国民が「自己責任」により、
職を失い、収入を失い、収入を減らすことでしょう。
TPPのシステムでは、誰がどう考えても、
少数の勝者しか生み出しません。
誰かが「それ」を買い求めようとする時に、
加盟国の中の最も安い商品が買われるようなシステムです。
「それ」を生み出すために必要なコストが、
国や地域、物価、民族性などは無関係です。
度々引き合いに出していますが、
砂糖なんて一定以上の品質でさえあれば、
それ以上の品質で勝負出来るものではありません。
また、サトウキビの耕作地の多くは、
台風などの影響で、他の作物には適しません。
そこでサトウキビが作られなくなれば、
その土地は空き地となります。
その空き地を欲しがるとすれば、
どこの誰でしょうか?
関税によりサトウキビ農家を保護してきていることは、
我が国の国防にも関わりがあるのです。
また、重要5品目に上げられている砂糖ではありますが、
守れるものではないでしょう。
万が一守れたとすれば、何かしらの人身御供が必要となります。

皮革加工業が打撃を受けることになれば、
国から「補助金」なるものが出るかもしれません。
もちろん、TPPは全ての産業が俎上に登る議論ですので、
今後、様々な分野の産業が打撃を受けることになり、
そのそれぞれに補助金が支給され、
その財源はもちろん私たちが支払う税金ということになります。

Twitterなどを見ていますと、

酒が安くなる

などのポジティブなTweetも多く見られましたが、
事は酒や皮革製品だけではないことに気付かなければいけません。
明日は我が身。
自分が携わる産業、業種が打撃を受ける日が来ることでしょう。
その時、私たちは新たな職を得られるでしょうか?




ねてしてタペ


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