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ダーウィンが来た! 「珍獣・カモノハシの三大ふしぎ!」 その1 ~クチバシに隠された秘密~

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"珍獣"という言葉から、
まずこのカモノハシを思い浮かべる人も多いかと思います。
カモノハシの不思議な点といいますと、

・哺乳類なのにクチバシがある
・哺乳類なのに卵を産む
・哺乳類なのに毒を持つ


の3点。
今回は特にこの3つを中心にお話を進めます。

カモノハシはオーストラリア頭部の淡水に住む哺乳類。



カモに似たクチバシを持っているために、
鴨嘴と呼ばれています。
大きさはネコよりも少し小さめ、
前足には水掻きが付いています。



前足は水中での推進力を生み、
尾と後ろ足は舵取りの役割を担います。
これらは水中での狩りに適した進化で、
食料となる水生昆虫や小さなエビ、小魚などを捕らえて食べています。



横に広く薄いクチバシは、
川底の岩の狭い隙間を探索するのに向いていますが、
歯がないために食べる時には
クチバシですりつぶしてから飲み込みます。
また、水中では目を閉じるのもカモノハシの特徴で、
上の動画でもその姿が見られますが、
目で見ずに獲物を捕らえられる秘密も
そのクチバシにあります。
カモノハシのクチバシは微弱な電流を感知することが出来、
動物が体を動かす時に発生する生体電流を頼りに、
狩りをしています。
そのために、夜でも濁った水の中でも狩りが出来るという訳です。

ところで、ヨーロッパ人がカモノハシを初めて見たのは1798年の事。
イギリス人によりその標本が本国に送られた時、
皆が作り物だと考えました。
日本でもサルとサケをつなぎ合わせて、
人魚の剥製などを製造していましたが、
それと同じで、哺乳類の何かの剥製に水鳥のクチバシを
縫い付けたに違いないと考えたのです。
それも無理のない話ではあるんですが、



似ているカモとカモノハシのクチバシであるものの、
進化の上では全く関係のない2種のクチバシなんです。
このあいだ、タヌキとアライグマの姿が似ていることについて、
生活環境や習性が似ているために、
収斂進化したとお書きしましたが、
これも別々に進化した一例です。
ちなみに、カモのクチバシは角質で覆われて固いのに対し、
カモノハシの場合は肉なので、
ゴムのような弾力があります。
この動画で、少しはその質感がわかるかもしれません。
わかりにくいかもしれませんが。





…続きます。

おまけ。
いろいろ痒そうなカモノハシさんです。







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