今回のすイエんサーは、
誰しも一度は困った事がある、
蓋が堅いビンの蓋を開けようというものです。
番組では、すイエんサーガールたちが
ジャムのビンの堅い蓋に苦労していると、ロックバンドが登場。
いきなり演奏を始めてしまいました。
演奏が終わったところで、もう蓋は開くはずと言われ、
試してみると、たしかに蓋は開きました。
すイガールたちがさっきまで全く開けられなかった蓋なのに、
演奏後には簡単に開いてしまいました。
どういうことでしょうか?
彼女たちは思い出します。
演奏が始まった時に、音が体に響いたことを。
そしてよく見ると、ジャムのビンが置かれているテーブルは、
巨大スピーカーの前にあります。
つまり、音の振動により、
ビンの蓋が緩んだということなのでした。
さらに、名古屋工業大学機械工学科の松本建郎教授は、
ビンの蓋を叩いた時に出る音は、
そのビンの蓋が最も振動しやすい音
と説明。
つまり、その高さの音を蓋に当て続ければ、
普通に音楽などを演奏するよりも、
短時間で蓋が開くことになります。
寺の梵鐘は、誰が突いても同じ音が出ます。
これはその鐘が固有の高さの音を持っていることを示しています。
ビンの蓋でもそれは同じで、
叩いた時に出る音は、その固有の音だということになります。
そして、その音がビンの蓋にとって、
最も振動しやすい音だという訳です。
共振ですね。
中学ぐらいで習うのでしょうか?
もしかすると、小学校高学年かもしれませんが、
同じ2本の音叉を並べて、一方の音叉を叩いて鳴らすと、
触れていないもう一方の音叉も音を鳴らし始めるというもの。
その音叉が持つ固有の音を横で鳴らせば、
音叉は振動し音を鳴らすという理屈です。
…で、この問題は解決かといえば、
そうではなくて、
今回の問題は「何の道具も使わないで」です。
これでは楽器やスピーカー、
音高を知るために絶対音感の人を連れてくるか、
チューニングメーターなどが必要になります。
ということで、ここまでのお話は、
番組的に、どうしてもやりたかっただけのようです。
では、道具を使用せずに、
これを解決するにはどうすれば良いでしょうか?
ここからは番組的な演出を文字にはしづらいので、
勝手に説明させていただきます。
ホームセンターや100円均一などで、
ビンの蓋を開けるためのものが売られていることがあります。
このようなもので、
多くはゴム系素材かシリコンの薄い円盤形、
これでビンの蓋を握れば、摩擦力が増し、
ビンの蓋は格段に開きやすくなるというものです。
同じ理由で、ゴム手袋を使用するという方法もあります。
素手のままで摩擦力を向上させる方法はないのでしょうか?
逆に摩擦力を低減させているものがあるとすれば、
それは何でしょうか?
脂です。
人間の皮膚は常に皮脂に覆われているため、
これがビンの蓋に対する摩擦力を低減させているのかもしれません。
ということで、手を洗います。
よく手を洗いますと、
摩擦力が増し、蓋が開きやすくなるという訳なのでした。
しかし、それでも手強い蓋には、
最後の手段があります。
脚を使います。
片脚を立て膝にして、膝~腿の肌を露出、
(露出させたほうがより効果的ということで、
番組ではレギュラーの渡辺徹さんとゲストの石川梨華さんが
パンツスタイルのまま開けていました)
そこにビンの底を押しつけつつ、
予め洗った手で蓋を回すと、
さらに強い摩擦力が期待できるようです。
横浜国立大学大学院工学研究院の高田一教授は、
ビンを膝の上に置いて蓋を開けようとすると、
膝とビンの底の間に摩擦が生じて、
ビンが動きにくくなるため、蓋を回そうとする力が
有効に使えるようになります。
摩擦力はビンを上から押さえつける力に比例するので、
ビンを上から強く押さえつけつつ、
さらに手首をひねるだけではなく、
肩を入れて自分の体重をかけるように回せば、
蓋がより開きやすくなりますよ。
と仰っていました。
何も使わずに、ということでは、
これがベストなのかもしれません。
一般的には、上でお書きしたような専用の道具を使う、
ゴム手袋を使う、
あるいは、蓋とビンの素材が異なる場合には、
温めることで膨張係数の違いを利用出来ます。
あとは蓋とビンの隙間に何かが挟まっている場合は、
叩くなどの方法が、
そういえば、この間、ナイトスクープで
ウイスキーの瓶を開けるのに、このような
眼鏡やアクセサリーを洗浄するための超音波洗浄器が使用されていて、
それで解決していました。
しかし、やはりここは男の出番。
これをご覧の女性の方は、身近な男に頼んでみて下さい。
現代社会では、男が男としての力を必要とする情況が
どんどん少なくなっています。
せめて、ビンの蓋ぐらい、
男に開けさせてやって下さい。
男として頼られると、嬉しがったりするかもしれません。
開けられると男の小鼻が膨らむかもしれません。
開かないかもしれませんけれど…。