Quantcast
Channel: テレビ番組 時事ネタなど書いていきます。はい。
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2031

ダーウィンが来た!「命がけ!シロイルカ"脱皮"大作戦」その1

$
0
0



大人気のシロイルカです。
水族館の人気者ですが、
本来の住処は北極海、ベーリング海などの北の海。
彼らの白い体は、氷の世界に溶け込むためだという説明もあります。
ホッキョクグマやシャチなどの天敵対策なのかもしれません。
分類を見てみますと、

クジラ目イッカク科シロイルカ属

となっています。イッカク科だったんですね。
クジラ・イルカの類いではあるんですが、
他のクジラ・イルカとは大きく違う点が体色以外にもあります。

これはバンドウイルカの映像。



そして、こちらがシロイルカの映像です。



背びれがないんですね。
これは氷の下を泳ぐために、
邪魔な背びれをなくしたと説明されています。


カナダ各地の沿岸では、
夏になるとたくさんのシロイルカが見られるそうです。
氷が溶け始めたハドソン湾チャーチル川近くでの観察、
ポールに付けたカメラを沈めてみますと、
シロイルカたちが寄ってきて、
体当たりをしてみたり、噛みついてみたりします。
これは攻撃というよりは、
彼らの好奇心旺盛を表している行動なのでしょう。
シロイルカの数は増え続けています。
その数、数千頭にも膨れあがります。





チャーチル川河口付近に集まるのは、
シロイルカだけではありません。
無数の小魚たち、その多くはカラフトシシャモ。
カナダ有数の大河が雪解けにより、
陸地からたくさんの栄養分が海に流れ込むからです。
その栄養分でプランクトンが大発生、
そのプランクトンを食べるために小魚が集まり、
小魚を目当てに、海鳥が、
そしてシロイルカもここにやって来ると、
まずこの小魚を食べることになります。
シロイルカは群れで水面に小魚を追い込み、
一斉に食べます。
小魚の他には、シャケやエビなども好物のようです。

上の動画もそうですが、



これらチャーチル川河口付近の水は濁っています。
雪解け水の影響ですが、そんな視界の悪い水中で、
どのようにしてシロイルカは獲物を捕らえているのでしょうか?

この動画の3分20秒あたりの音が聞きやすいと思います。



このクリック音と呼ばれる音を発射し、
跳ね返ってきた音で獲物の在処を察知します。
また、ホイッスル音と呼ばれる高い笛のような音で、
獲物の位置を仲間に知らせるなどしています。
このホイッスル音については、
10種類以上が確認されているようです。
主に、音は口からというよりも、

メロン

という頭部にある部位を利用して発しています。



噴気孔から出された音がメロンを通る時に、
光学におけるレンズのような働きをして、
目標距離への音を出します。
このメロンは意識的に形が変えることが出来るため、
音の高さなどのバリエーションを与えることも可能となります。
たくさんの"声"を持ち、
賑やかなことから「海のカナリア」という異名も。



シロイルカのメロンの質感がよくわかる動画ですね。

この時期のシロイルカはたくさんの獲物を食べています。
子供を連れているお母さんは、
特にたんさんの栄養を摂らなければなりません。
1日に20kgも食べて、子供に授乳します。
海棲哺乳類の母乳には多くの脂肪分が含まれていますが、
シロイルカの母乳にも40%もの脂肪分が含まれています。
牛乳は数%、冬までにシロイルカはたくさんの脂肪を
身につけなければなりません。

シロイルカたちが河口にやって来たのは、
たくさん食べることが理由の一つでした。
それが済むと、彼らは川を遡上し始めることになります。
川で何をするかついては…
まあ、タイトルにある通りなんですが。

…お話は続きます。









Viewing all articles
Browse latest Browse all 2031

Trending Articles