ニュースが始まったらトップで扱われていて、
とても驚かされました。
なんでも、体細胞に酸性の溶液の刺激を与えるだけで、
様々な臓器になりうる細胞に変化させられるんだとか。
酸の刺激だけで万能細胞作製 新型「STAP」理研が成功
http://sankei.jp.msn.com/science/news/140129/scn14012921150000-n2.htm
この研究は理化学研究所の発生・再生科学総合研究センター、
小保方(おぼかた)晴子研究ユニットリーダーのチームと
米ハーバード大との共同研究。
この研究は既に昨年春、既にネイチャーに投稿されていたそうです。
しかし、
過去何百年の生物細胞学の歴史を愚弄している
として掲載は却下されています。
必ず人の役に立つ技術だ
そう信じ、チームは
何度もやめようと思ったけれど、あと1日だけ頑張ろう
と粘り強く研究を続け、
ついにネイチャーに掲載されるに至りました。
幹細胞は様々な組織細胞に変化しうるもので、技術的には
京都大学の山中伸弥先生のチームのiPS細胞の研究が有名ですね。
山中伸弥教授、ノーベル医学・生理学賞受賞! iPS細胞研究の意義
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11374958501.html
その他に、ES細胞、これら人工のものに加えて、
骨髄由来幹細胞と
サイエンスZERO「天然の治療薬?脂肪に潜むスーパー細胞 -ASC-」
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11718691790.html
の既に私たちの体内に存在しているものが知られています。
今回、新たに開発されたSTAPは刺激惹起性多能性獲得、
stimulus triggered acquisition of pluripotencyの
略なんだそうです。
どうやら、「スタップ」と発音しているようですね。
植物のほか、動物の中でもイモリは傷つけるなど外からの刺激を与えれば、万能細胞化して再生する。ヒトを含めた哺乳類でも同様のことが考えられないか
小保方先生がその可能性を問い続けたことで、
今回の成果になった訳ですね。
若手研究者、泣き明かした夜も 新たな万能細胞開発
http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201401/0006671620.shtml
それにしても、まだ30歳の研究者です。
これから世界中で再現性が確認され、
研究されていくんでしょうけれど、
一躍、ノーベル医学生理学賞候補でしょうか。
大学時代は化学を学ばれていたそうで、
上司に当たる笹井芳樹副センター長は
化学系出身らしく、先入観なくデータを重視する視点が、生物学の通説にとらわれない姿勢につながった
と評しています。
5人の女性で構成されているというのも、
面白いですね。
研究室にはペットのスッポンがいるそうですが、
動画に写っているのがそうでしょうか。
マウス血液細胞に強いストレスを加えると多能性が誘導されることを示した興味深い研究であり、細胞の初期化を理解する上で、重要な成果である。医学応用の観点からは、iPS様細胞の新しい樹立法とも捉えることができ、人間でも同様の方法で体細胞において多能性が誘導された場合、従来の方法とさまざまな観点から比較検討する必要がある
とは山中先生。
小保方先生も山中先生の研究に触発され、
また、講演を聞いて奮起されたそうです。
iPS細胞やES細胞でも、
まずは如何にして細胞を初期化するかが問題で、
細胞核に手を加えることで、
それを実現してきた訳なんですけれど、
今回は細胞の外から弱酸性溶液の刺激を与えるという
今までにない、しかも考えられないくらい簡単な方法で
その初期化が起きたそうなんです。
生物学では細胞核に変化がなければ、
初期化は起きない、少なくとも動物では起きないとされていて、
それが常識でしたが、それが覆されたことになりそうです。
STAPは神経にも、血管にも、筋肉にもなり、
胎盤にもなるとのことで、
これはiPS細胞やES細胞にはない能力です。
iPS細胞の初期化成功率は02.%未満、
そして、STAPは7~9%、
さらにはiPS細胞のように細胞核にアクセスしないために、
癌化の可能性も極めて低いとされています。
今後の研究が楽しみですね。
世界中で行われているであろう再現性がどうなのか、
まずはそこを確認したいです。
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理化学研究所の小保方晴子先生のチームが全く新しい幹細胞STAPを開発!
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