時々、思い出したように放送されるNHK総合の
「堂本光一のちょこっとサイエンス」で、
こんな話題がありましたので、
そんなお話を。
すイエんサー「あくびがうつっちゃうのをなんとかした~い!!」
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-10642260705.html
ここにお書きしていますように、
なぜあくびが伝染するかについては、
決定的にはわかっていません。
ただ、それに「共感」が関わっていること、
そして、あくびした人、
それを見た人の関係が親密であればあるほど、
伝染しやすいようです。
相手の感情を理解する能力を持つであろうということで、
チンパンジー、ボノボ、ヒヒを含む霊長類では、
あくびが伝染しうることが確認されています。
そこで、イヌはどうなのかという研究が、
東京大学大学院総合文化研究科のページで
概要が説明されています。
人からイヌにうつるあくびには飼い主とイヌの絆が重要であることを証明
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_250808_j.html
イヌと遊んでいる時に、
あくびする真似してみたりしませんでしたか?
あと、関係があるのかどうかわかりませんが、
吠えているイヌと仲良くなりたい時に、
こちらがあくびのような動作を繰り返していると、
イヌがおとなしくなって、
あくびのような動作をしてくることがあるんです。
それで、ある程度近寄れるようになるんですが、
真似してくれているのでしょうか?
人間はなぜ眠るのでしょうか?
人間は、というよりも正しくは、
動物は、ですね。
これも、明確な答えは見つかっていません。
ただ、眠らないと、脳の機能は正常に働きませんし、
ずっと眠らずにいると、
最悪、生命の危機に至るのではないかともいわれています。
単純に考えれば、起きている間の疲労を回復させるために、
といえそうですが、疲労度に関わりなく
いずれは眠ることになるでしょう。
昔、生物学的に言われていたのは、
エネルギー消費量を減らすためだというもの。
活動していなければ、そのぶん必要とされるエネルギーも
少なくなるだろうということなんですが、
実際には、我々恒温動物の場合、
睡眠時の消費エネルギーの減少はさほど減ってはいません。
私たちは眠っていても、一定の体温が必要だからです。
減るのは変温動物なんですけれど、
その名残にしては、全ての恒温動物が眠るというのも理解出来ませんし、
眠らずにいた場合、身体に支障を来す理由が説明できません。
夢を見る理由で言われるのが、
それは記憶の整理であるという説ですね。
睡眠も大脳の機能のためにしかたなしということなんでしょうけれど、
はっきりとした証明はなされていません。
そして、今回、この番組で初めてこんな仮説を伺いました。
「寝ている状態」が普通
農学博士の丸幸弘先生は、そう考えると、
この疑問はもっと研究が進むのではないかと仰っていました。
これは面白いですね。
私たちはなぜ起きているのでしょうか?
それはたとえば、食べ物を得るためだったり、
繁殖のためだったりする訳ですが、
もしも、そういった必要性がないとすれば、
私たちはずっと眠っているのではないでしょうか?
植物のように、同じ場所から動かずに。
なにしろ、動く理由がないんですから。
起きている理由については簡単に説明でき、
逆に眠る理由についての説明は困難です。
こういう考え方もあるのかと、
私は感動した訳です。