今夜は帰宅中にこの枝雀さんのこの「代書」を聞いていました。
元々この噺は70年ぐらい前に先代の米團治が創作したのもので、
「代書屋」となっていることもあります。
このあいだ、
君は桂枝雀を知っているか!?~伝説の天才落語家の真実~
が放送されていて、
これは昨年11月にBS朝日で放送されたものらしいんですけれど。
この動画の高座を聞いてみても、
笑わせている部分が違っていたりして、
さすが枝雀さんだと思ってしまいます。
オーバーアクションで、
文字にしづらいような声を出してみたりした彼ですけれど、
そのそれぞれには意図があって、
稽古の上、計算尽くでのものがほとんどだったんだと。
この「代書」は、枝雀さんの十八番ともいえる噺で、
逆に「代書」といえば
まず彼の高座を思い浮かべる人も多いかと思います。
昔は代書屋という商売がありまして、
文字通り代わりに書類を作る職業で、
今でいう行政書士のようなものですね。
元々、先代の米團治が創作した段階では、
どちらかというと、この代書屋が主人公の噺で、
でも、枝雀さんは客のほうにおかしさを求めたんですね。
落語は演者により、個性が出てくるものですが、
特に枝雀さんはその傾向が強かったですね。
そして、その時により同じ噺でも
味付けが変わっていたり。
緊張と緩和
明石家さんまさんが何度も仰っているのが、
結局、笑いは緊張の緩和やからな
です。
枝雀さんは「緊張と緩和」が笑いを生むという理論だったようです。
常に笑いを理論的に考えておられた方で、
それが徹底的であるだかめに不幸なことになったともいわれています。
さんまさんにしても、ダウンタウン松本さんも
「緊張の緩和」という言葉を使われますけれど、
おそらく、オリジナルは枝雀さんのこの
緊張と緩和
なのでしょう。
「緊張の緩和」がすべての根本なんですわ。はじめグーッと息を詰めててパーッとはき出す。グーッが「緊張」でパーッが「緩和」です。「笑い」の元祖ちゅうことンなると、我々の祖先が大昔にマンモスと戦うてそれを仕留める。戦うてる時はエラ緊張でっさかい息を詰めてる。けど、マンモスがドターッと倒れたら息をワーッとはき出して、それが喜びの「笑い」になったんや・・・・とねェ。
番組では彼のノートの中の図が映し出されていましたね。
それをテレビ用にしたものがこちら。
こんなことを考えておられたんですねえ。
この番組、記事を作成したい気持ちはあるんですが、
私に出来るかどうか自信がありません…
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