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軍師官兵衛 第8話「秀吉という男」 その背景 ~国宝刀・圧切長谷部~

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播磨国がいかに対毛利において
重要かを説き、それが自らの考えと同じであるとして
黒田官兵衛を気に入った織田信長は
自らの刀、「圧切(へしきり)」を官兵衛に与えたのでした。

劇中でも説明されていましたが、
ここでも、もう少しだけそのお話を。



現在は福岡市博物館に収蔵されていて、
ひと月ほど前に展示されていたそうです。

南北朝時代の長谷部国重による刀だとされ、
この時点では、信長の手にありました。
ある時、信長に仕えていた茶坊主・観内が
利敵行為だか、不始末だかを犯して、
信長の怒りを買い、手討ちにしようとしたところ、
観内は逃走、その隠れた先は台所の膳棚の下で、
信長は彼の居場所を見つけつつも、
そこは狭いので、刀を振り回すことが出来ません。
その時、信長は膳棚に刀を圧し当てるや、
棚ごと、観内を斬り殺してしまったのでした。

…という話になっています。
よって、「圧切」の名で呼ばれるようになりました。

ただ、これが黒田家の家宝として伝わったのは事実のようですが、
そのルートのほうは曖昧です。
劇中のように、官兵衛が直に信長から受け取ったという話もあれば、
信長が羽柴秀吉に与え、
秀吉が官兵衛の子、長政にという話もあるようです。
そもそも、官兵衛が信長の御前にて、
面と向かって自説を述べたという記録は、
黒田家の「黒田家譜」にのみあるもので、
「黒田家譜」自体、黒田家の命を受けて編纂されたもの。
以前、お書きしたように、
出自が今ひとつ不明な官兵衛のこと、
伝聞、創作などが入り交じっているので、
信憑性は怪しいのかもしれません。




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