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軍師官兵衛 第24話「帰ってきた軍師」 その背景 ~小寺政職と氏職・小寺家のその後~

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いわゆる三木合戦が終わりました。
後世に「三木の干殺し」として伝わる凄絶な兵糧攻めは、
若き城主・別所長治の切腹を以て終わりましたが、
ドラマの主人公は黒田官兵衛ですので、
その様子はあまり描かれませんでしたね。
この三木合戦について何かお書きしようかと思いましたが、
この戦については他の方のブログでも触れられていることでしょうし、
書籍もありますので、



こちらではその後の小寺家について考えてみたいと思います。


小寺氏は元々は播磨の名門・赤松氏の重臣で、
同じく赤松配下の浦上氏、別所氏などに遅れて、
政職の代に独立勢力となったようです。




有岡城が落城し、
黒田官兵衛が怖い人となって帰ってきました。
有岡での監禁生活は、彼を変えたといいます。
劇中の台詞にもありましたが、
変わらないほうが不思議なのかもしれません。
黒田官兵衛の帰還を
最も恐れていたの小寺政職ではないかと思います。
罠に陥れて、殺そうとした元家臣が帰ってくるのです。
しかも、事実上の戦勝者織田信長の家臣として。
今の官兵衛には恨みを晴らすための力があるのです。
政職は嫡男の氏職を連れて逃げました。
そういえば、この氏職、
劇中では幼名斎(いつき)となっていましたね。
それが大河のオリジナル設定なのか、
どこかに資料があるのかについてはわかりませんでした。
それはともかく、播磨から逃走した政職らは
毛利の領内となっている鞆に到着します。
荒木村重に続き、またしても鞆です。
足利義昭もいたことから、
ここが反信長の受け皿となっていたのでしょうか?
すると、村重と政職が顔を合わしたり、
連絡し合ったりとかはなかったのでしょうか?
ともあれ、鞆に落ち着いた政職でしたが、
1580年に三木城落城、御着城落城、
約4年後の1584年、この地に没しています。
残された氏職はしばらくこの鞆で暮らしているようですが、
黒田官兵衛の計らいで赦され、
播磨へ戻って来ています。
飾磨津に居を構えているようですので、
今でいう姫路港のあたりでしょうか。
その後、官兵衛が羽柴/豊臣秀吉の九州征伐の功で、
筑前国に移封されると、彼も付き従い
客分としてながら、黒田家に仕えることになります。
以後、小寺家は代々黒田家福岡藩士となっています。

先週お書きした荒木村重と官兵衛のその後の関係も、
現代人の感覚からは奇異に感じられますが、
この小寺氏職と官兵衛の関係も奇妙ですよね。



かつては小寺家から織田家へ氏職が
人質として差し出されるべきところ、
何らかの理由で、官兵衛の息子・松寿丸(長政)が代わりに差し出され、
主の裏切りで官兵衛は生死不詳、
長政は官兵衛が裏切ったとして信長に殺されかけ、
長政は竹中半兵衛らの叡慮により無事でしたが、
官兵衛は生きて帰還したとはいえ、
後遺症を抱えることになってしまいました。

自分と息子の命、黒田家断絶の危機に陥れ
その禍の種の息子を召し抱えるというのも、
なかなかに面白いところです。
既に小寺家に力はないことから、
それはこの時代の価値観からなのか、
父の罪は息子には関わりがないと官兵衛が判断したからなのか、
あるいは人は生かしてこそ使い途があるという
官兵衛の理念からなのか、
その真相が知りたいですね。



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