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大経済学者ども、恥を知れ -デフレ脱却大失敗-

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安倍晋三内閣総理大臣は21日の衆議院解散を表明しました。
アベノミクスの目的の一つに、国民の収入を増やすというものがあり、
その意識を感じる政策もありましたが、
中にはそれと逆行する収入を減らす方向の改革案もあり、
国民の収入という点においては、一貫性を感じませんでした。
特に失政といえるほどの間違いは、4月の消費税増税でした。
これは三党合意からのものなので、
アベノミクスの一部ではないんですが、
これがアベノミクスの最大の目標であるデフレ脱却を遠ざけてしまいました。
なんといっても、7-9月期のGDPが年率で実質1.6%減、名目は3%の減ですから…
もしかすると、アベノミクス抜で増税していれば、
さらにとんでもないことになっていた可能性もありますが。

今、火曜日に届いたメールマガジンの
藤井聡京都大学大学院教授・内閣官房参与の記事を開いているんですが、
この7-9月期のGDPの速報値について、甘利経済財政・再生大臣は
このような発言をしているようです。

デフレ下で消費増税を行うことの影響について学べた

酷いですね。酷すぎますね。
学んだんですか。その授業料は我々国民が支払った増税分。
その苦しみで彼が一つ賢くなったそうです。
デフレ下での消費税増税がデフレ脱却にマイナスであること、
デフレをさらに進行させる可能性があること、
税収増に繋がらない可能性があることは
今まで、散々多くの有志が警鐘を鳴らしていたのに、
それを無視して増税し、この結果を招いた自らの責任には触れず、
「学べた」とは。

私は経済学が大嫌いです。
なぜ、嫌いかといえば、根拠がなくても、
有力な学者が言うことが重んじられているからです。
嫌いだからこそ、8%への消費税増税については、
いろいろな意見に触れてきました。
増税決定前、増税派の経済学者は

消費税増税のインパクトは限定的

と語り、

むしろ、駆け込み需要のせいでデフレ脱却すら叶うかもしれない

と。どのような計算を行えば、消費税増税でデフレ脱却が可能になるのか?
予定どおりに消費税増税を実行すべきとしていた
学者の理論はそういうものばかりでした。
根拠のない、具体的数値もない、過去や諸外国の例も示さず、
そんな考えを国政に反映させようとする、
そんな経済学の大先生が東京大学で偉そうにしていて、
今後も、この国の経済に悪影響を与え続けていくことでしょう。
私が4月の消費税増税について反対していたのは、
このような大先生の理論とは違い、
反対派の理論には数字が示されていて、
過去や諸外国の例を挙げ、
合理的に消費税増税がデフレ脱却にマイナスであること、
税収増にもマイナスであることを納得出来たからです。
しかし、安倍政権は不合理な消費税増税断行の理窟を選びました。

東京大学をはじめ、勉強に勉強の日々を続けて、
頭のいい人が行く大学があり、
その中には経済学を学ぶ人も多いことでしょう。
そういう方々にはぜひ、教授以下の理論を疑っていただきたいです。
大先生だろうが、何たら賞を受賞しているなんて無関係です。
確固たる事実に基づいた理論と、
不確かな理論が生み出した理論を分けて考えてください。
不確かな理論が生み出した理論の場合、
その取り扱いには慎重であるべきですし、
その理論が正しいのかについて検証を続けるべきでしょう。
当然、その検証には自らの考えを疑う精神が必要です。
自然科学とは違い、実験による実証が難しいのが経済学です。
実際に実験して「学べた」時には、
甘利大臣のような人が一つ賢くなる代わりに、
全国民が犠牲になることにもなります。

それにしても、国民を苦しめた上に、
税収増にも暗雲をもたらした財務省官僚と消費税増税断行させた大先生方は
今頃、どうしておいでなのでしょうか?
財務省官僚については明確ですね。
安倍総理が10%への延期を決断してから、
今度は景気条項を設けさせないための運動に躍起になり、
この点において、彼らは勝利しました。
その結果、18カ月延期された後の増税実施は、
どのような恐慌状態でも私たちは重税を課せられることになります。

以前からお書きしているように、
感情論や「いい」とか「悪い」とかを別にして、
あらゆる事象、政策が景気に与える影響を考えるべきなんです。
たとえば、公務員削減、小さな政府の実現は予算削減にはいいかもしれませんが、
景気にはマイナスとなります。
無駄な人員で景気にプラスにならないものは撤廃すべきですが、
実際に削減した場合の景気への影響を考慮しなければなりません。
TPPもマイナスです。
公共事業について眉を顰める人がいます。
しかし、公共事業は景気に対してはプラスです。
特に、金融緩和が行われ、国内の日本円の量が増えています。
しかし、日本円を増やしたところで、
それが使われなくては景気がよくなるはずはありません。
公共事業はその仕途の有力候補として挙げられてしかるべきです。
しかも、現在は被災地復興と防災対策が急がれています。
人材育成を含めた公共投資を進めるべきです。
財務省が言う「国の借金」の問題は、
私たち国民の暮らしよりも重要なことでしょうか?
財政均衡化を進めることは景気にとって大きなマイナスなのですが。
私たち国民は間接的に、その借金の債権者でもあります。
その事実を大先生が言わないのはなぜでしょうか?
自らの理論の正しさを損なう事実を無視する経済学が私は大嫌いです。






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