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ビーバップ!ハイヒール 「世界は宗教で動いている」その2 ~ユダヤ教でのタブー/宗教国アメリカ~

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http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11966775551.html

転勤ドラマ"海外赴任は突然に(秘密のケンミンSHOW風)"
の続きです。


サウジアラビアで宗教国で生活することの難しさに気付いた
日本一(ひのもとはじめ)と晴子夫妻は
ユダヤ教の国・イスラエルに転勤になりました。
早速、お好み焼きでホームパーティーを開くことにしましたが、
サウジアラビアでの経験から
ユダヤ教でも豚肉がタブーであることを学習していて、
肉は豚肉ではなく、牛肉を使用することとしました。
ユダヤ教にはカシュルート(コーシェル)という食べ物の規定があります。
肉の場合、草食であること、反芻すること、
蹄が割れていることが条件となります。
ヤギなどもOKです。
ウマは奇蹄目なので食べられませんが、
ブタの場合、蹄は割れているものの反芻しません。
難しいのはラクダで、偶蹄目で反芻するので食べられそうですが、
外見上、蹄が毛で覆われているために食べることは出来ません。
これらは聖書タナハ(キリスト教の旧約聖書とほぼ同一)のレビ記、
清浄と不浄に関する規定を根拠としています。
さて、新しい同僚2人を招いてお好み焼きを作りました。
しかし、ゲストはそれを食べられないと言います。
牛肉は食べられても、調理法や調理場所について規定されているユダヤ教では、
食材を混ぜ合わせるような調理法で作られた食べ物は口に出来ないのです。
夫婦は慌てて冷蔵庫からホタテ貝、カキ、エビを取り出してきました。
シーフードグリルなら、混ぜなくても食べられるはずです。
しかし、これにも首を振るユダヤ教徒2人。
魚介類などの水生動物の場合、ヒレと鱗がなければいけません。
ウナギは鱗が目視で確認しづらいので禁止です。
貝類はもちろん、イカやカニも食べられないのです。

ユダヤ教の戒律の厳しさを味わった夫婦は、
ある日、招かれて友人宅を訪ねます。
友人が住むのはマンションの9階。
ボタンを押してエレベーターを呼び、
空のエレベーターに乗り込んで「9」のボタンを押します。
上昇しはじめたエレベーターでしたが、
すぐに停止、扉が開いてみるとそこはまだ2階でした。
エレベーターから顔を出しても誰もいないようです。
いたずらかと思い、扉を閉めて上へと上りますが、
また3階で停止、今度も誰も見当たりません。
4階でも、5階でも同じ事が起こります。
気味悪がる二人でしたが、
実はこの日、安息日に当たっていたのでした。
出エジプト記には創造主が6日間で世界を創造し、
7日目に休息したと記されています。
創造主が休んでいるのであるからその信徒も休むのが当然なので、
安息日である土曜日にはあらゆる"目的がある作業"が禁止になります。
労働はもちろん、クルマの運転も禁止ですし、調理などの家事も禁止です。
エレベーターの場合、ボタンを押す行為が作業に当たります。
よって、イスラエルの安息日のエレベーターは、
全階で停止するように設定されていることが多いのでした。
また一つ、ユダヤ教のタブーに触れて、
疲れ切って帰宅した夫婦でしたが、
夫は三度目の辞令を受けたことを妻に明かすのでした。
今度はインド。
果たして、この夫婦がヒンドゥー教などの社会に馴染むことが出来るのかどうか、
お話は…、続きません。



このように、宗教ごとに様々な戒律があるもので、
昨夜の記事中の偶像崇拝の話では、
あまり行われてはいないものの、
もしも、イスラム圏の小さな女の子たちが人形遊びをしたいと思った時には、
ばら売りされている人形の部品を買い集めてきて、
それを個別に組み立ててからでないといけないとのこと。
偶像は虚像であるという概念は私たちの感性と大きく異なっています。

ところで、アメリカはどうでしょうか?
一見、自由の国で個人主義、
合理主義的に見えるアメリカですが、
実はガチガチに宗教で縛られている国でもあります。
現在のヨーロッパ系が作り上げたアメリカ建国の祖とされているのが
1620年9月16日、現在のマサチューセッツ州プロビンスタウンに到達した
英国船・メイフラワー号の104人だとされています。
彼らは植民地として新大陸を求めた訳ではありませんでした。
彼らが求めたのは自らの信仰を貫くための理想郷。
この頃、彼らがいたヨーロッパではカトリックとプロテスタントが対立、
権力者は自分に都合の良いように教義を解釈、
新宗派が乱立していました。
宗教を理由とした戦争が起こり、
新しい支配者は元の支配者の考えは否定され、
宗教弾圧が起きていました。
信仰を強制されること、
それは特に清教徒、よりキリストの教えを
純粋に堅持しようとているピューリタンには耐え難い苦痛でした。
そして、彼らは決断したのです。
これらの権力の及ばない、
政治によって信仰が抑圧されない新天地へと旅立ち、
そこで理想郷を作り上げようと。

番組ではこのような日常会話が紹介されました。

You are on your own.

映画などでも"Now, you're on your own."のように
よく耳にする言葉ですが、
少しの手助けをしてくれた人からの口からも聞かれます。
「自分でやれば」と訳せば個人主義的で冷たく聞こえますが、
キリスト教的に考えれば、何もよりも大切なのは
神と個人の関係であり、信じるものは救われるはずで、
人間同士の関係は二の次になります。
しかし、個人主義で社会生活全てが上手くいくはずはありません。
そこで必要となるのが共通の規範、法律が生まれました。
「これは私の仕事たが、こちらはあなたの仕事」というふうに、
何事にも契約書を交わして相互にそれを明確にしておくこととなりました。
その最大の契約は大統領就任式に見られます。
合衆国大統領は聖書に手を置き、
そして牧師を前に忠誠を誓います。
就任式で大統領は合衆国国民ではなく、
神に対して、その忠誠心を明確にしているのでした。
大統領は、施策で誤りがあっても、
解任されることはありません。
なぜならば、大統領は神のと契約を以て、
その職務に就いている訳ですから。
唯一、リチャード・ニクソンのみが任期途中で辞任していますが、
これも大統領としてではなく、
大統領選挙戦での対立候補への盗聴未遂事件、
いわゆるウォーターゲート事件がその辞任理由となっています。
大統領就任前のことであり、
そもそも、神との契約を行う資格がなかった、
よって神との契約は無効だということだったのかもしれません。



あとは番組の後半でのクイズですね。
保坂俊司先生がインドで驚いた話として、
ヒンドゥー教のカーストの話をされていました。
インドの大学の寮で生活されていた先生は
寮の人に部屋の掃除を依頼しました。
カースト社会では自分で掃除をしようとすると、
冷ややかな目で見られたりします。
それは、その仕事を
本来それをすべき階級の人の仕事を奪っているからです。
やがて掃除の担当者がやって来て、
部屋の中のゴミを掃き出します。
部屋の中にゴミはなくなったものの、
他の場所はそのままです。
先生が「ここも」と言うと、
「そこは自分の領域ではない」との返事。
次にそこの担当者が現れてそこを掃きましたが、
ゴミを庭に出しただけで帰ってしまいました。
やがてまた、次の人がやって来て、
庭のゴミを片付けて先生の目的はようやく果たされたのでした。
カーストごとに就ける職業は決まっていますが、
職業というよりも職分まで細かく分けられているんですね。
そんなインドで、現在大人気の職業があります。
それがクイズとなっていましたが、
はたして何でしょうか?
現在、インドで発展めざましいといえばITの分野です。
この分野についてはカーストの想定外、
どの階級の人も就けるということで、
規定がないので人気なんですね。もしかすると、
インドのIT産業の隆盛は、
このカーストの外という事が関係しているのかもしれません。
ちなみに、インドの憲法ではカーストは否定、禁止されています。

次にユダヤ教。

この世には人を傷つけるものが三つある。
悩み、いさかい、
三つのうち???が最も人を傷つける。


ユダヤの格言です。
世界でのいわゆる成功者にはユダヤ系が多く含まれていますが、
この格言からその理由、行動の動機から理解出来るかもしれません。
正解は「空の財布」。
金融界で幅を利かせているユダヤ系ならではですね。

人が生きている限り、
奪うことが出来ないものがある。
それは???である。


これもユダヤの教えから。
小説や映画などでは「愛」だとか「信念」だとかで、
似たような台詞はありますけれど、
ユダヤ人はひと味違います。
上の教えのとおりにお金を稼いでも奪われることがあるかもしれませんが、
これだけは絶対に奪い取られることは出来ないというものです。
正解は「知識」。
国を奪われ、土地を追われた彼らならではの、
誰も侵すことが出来ない唯一のものを頭の中に作ろうとしたのです。
「技術」もこのうちに含まれますね。
たしかにユダヤ系には
優秀な頭脳の持ち主、
技術者が多いという印象がありますよね。




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