引き続き、無駄に忙しい日々が続いております。
録画はたまる一方で、
そのうち見られないものも多数出てくるのでしょうか。
さて、日曜夜の「必殺仕事人2012」、
そこそこ納得してみていたんですけれど、
脚本がぼやけていたのが残念です。
基本線は、罪人で使い捨て人足にされてしまった男と、
"お嬢さん"の恋なんですけれど、
もう一本、土木仕事を請け負う塵尽会の棟梁
と、彼を見つめる僧侶の関係が重要となってきます。
じゃあ、
この関係は何なんだという疑問を視聴者に持たせつつ、
話は進行し、最後に謎が明かされるんですが、
昔話の描写がないに等しいので、
何が何やらわからないんですね。
あえて謎のままでとかそういう類のわからなさではなく、
演出時間が足りなかったか、筆の力がなかったか、
時間の割り振り能力に問題があったか、
そう感じるんですよね。
英樹さんに気を遣いすぎたせいかもしれませんが…
だったら、"3人"の関係をもう少し描くべき出来よねえ。
棟梁ももっと悪人でないと。
あと個人的に気に入らなかったのは六平さんが
幕府の普請改役なんですね。
悪徳茶坊主とかならありなんですけれど、
普請改役という職にしてしまいますと、彼の頭は…
この設定は問題ありでした。
まあ、これよりもはるかに酷い脚本のものを、
仕事人全盛期の作品で見てきていますので、
それに比べれば、ということでしょうか。
今は次回作に期待しましょう。
最後に、この作品の最後に明かされる謎は、
池波正太郎「仕掛人・藤枝梅安」の「秋風二人旅」からのものです。
この小説を原作に「必殺仕掛人」が始まり、
これが必殺シリーズの始まりとなります。
「必殺仕掛人」でも翻案された形でドラマ化されています。
小説のほうはこの中で読む事が出来、
DVDはこれらの中で見られます。
なかなかの名作ですので、
ご興味がございましたら、ご覧下さい。
池波正太郎がいうところの
人間は良いことをし ながら悪いことをし、
悪いことをしながら良いことをしている
が描かれています。